【事例紹介】クリック単価を下げる7つの方法とは?リスティング広告で徹底解説
クリック単価(CPC)はリスティング広告の成果を大きく左右する要素の1つです。
- クリック単価が高騰して、CPAが悪化した
- クリック単価を抑制できても、CVR、CPAも悪化した
- クリック単価相場を掴めず、必要な広告費がわからない
といった、課題感をお持ちの事業主・広告運用担当の方も多いのではないでしょうか?
本記事では、クリック単価の高騰する要因や、改善方法について紹介しています。最後には実際のケーススタディも入れておりますので、是非参考にしてみてください。
目次
クリック単価(CPC)の相場はいくら?
前述の通り、クリック単価は競合とのオークションで決まるので、業界やどのキーワード領域かによって、大きくクリック単価は変動します。
特定のキーワード領域のクリック単価相場は「Googleキーワードプランナー」で調査することができます。そこで、今回はキーワードプランナーを使って表示されるクリック単価(CPC)の相場を3つご紹介します。
・「エンジニア 転職」の場合 ・「脱毛サロン 東京」の場合 ・「BtoB ツール」の場合 ただし、どのような広告文、LPで出稿するかによって広告ランクが変動するので、あくまで参考値として捉えておくようにしておきましょう。
ディスプレイ広告のクリック単価(CPC)相場と比較すると?
ディスプレイ広告は、Webサイトの広告枠に表示される画像・動画・テキスト広告です。バナー広告、動画広告などがその一種です。
一般的には、ディスプレイ広告の方が、リスティング広告よりもクリック単価(CPC)が安い傾向にあります。
しかしディスプレイ広告がWebサイトのトップページ などにも掲載されるのに対し、リスティング広告は検索キーワードに連動して表示されます。よって、リスティング広告の方が確度の高い顧客(顕在層)へのアプローチが可能です。
以上より、「クリック単価(CPC)が安いから」という理由で安易にディスプレイ広告を選ぶべきではないと言えます。
成果率(CVR)を上げたいのであれば、リスティング広告はディスプレイ広告やSNSなど他媒体への広告と比べてもおすすめです。
クリック単価(CPC)が高騰する5つの原因
ここからは本題のクリック単価が高騰する原因について解説していきます。
1.競合環境/時期要因
1つ目は競合環境や時期的な要因です。オークション制である以上、新規の競合が参入してきたり、既存の競合が広告への投下予算を大幅に引き上げたりすると、当然ながらクリック単価は高騰します。
また、競合環境が変わらずとも、時期的な要因で対象となるキーワードの検索ボリュームが縮小すれば、その分広告枠が限られてくるため、クリック単価が高騰する可能性があります。 リスティング広告における競合調査についてはこちらの記事で紹介しております。
2.広告費の増額
2つ目は投下予算の増額です。よりCV数を増やしていきたいからといって広告費を2倍,3倍とかけると、クリック単価は高騰します。 設定した広告費を使い切るためには純粋にクリック数を増やす必要があります。ただ、クリック数を増やすためにはよりインプレッション機会を増やし、上位に掲載していく必要あります。
その結果として、クリック単価が高騰するというわけです。短期間での急激な広告費の増額は、もろにクリック単価が高騰していまいますので、徐々に引き上げて許容できるクリック単価水準を探りながら調整するとよいでしょう。
3.配信キーワードの変更
前述の通り、キーワードによってクリック単価は大きく変動します。そのため、どのキーワードにどれくらいの広告費を投下するかによっても、全体のクリック単価は大きく変わります。 例えば、広告費10万円の中で費用配分が変動すると、下図のようにクリック単価は100円以上変わってくる、といったケースです。
4.自動入札戦略の挙動
自動入札戦略の導入や、切り替えタイミング、または大きく配信内容を変更した際など、「入札戦略学習中」というステータスになります。 学習中のステータスでは、言葉の通り学習データが不足していて、最適な配信を行えていない状況になりますので、クリック単価が大幅に荒れる可能性があります。
特にコンバージョンデータが不足している際に、コンバージョン最大化などの入札戦略を使うと、場合によっては5,000円ほどまでクリック単価が高騰するケースもありますので注意してください。
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5.品質スコアの低下
繰り返しになりますがリスティング広告は「入札単価×品質スコア」によって決まる「広告ランク」を基準としたオークションになります。 そのため、品質スコアが低下すると、その分広告ランクを維持するには入札単価を引き上げなければなりません。 品質スコアは大きく以下の評価軸が設けられています。
- 推定クリック率
- 広告の関連性
- ランディングページの利便性
上記3項目のうちどこかしらのスコアが低下すると、品質スコアが低下し、最終的にクリック単価高騰の原因になります。 管理画面上でスコアを確認することができますので、定期的に確認してみると良いでしょう。
クリック単価(CPC)を下げる7つの改善方法
ここからは具体的な、クリック単価の改善方法について解説していきます。
1.配信キーワードの見直し
大きく以下の2つの観点で見直しをすると良いでしょう。
- クリック単価が高いキーワードでコスト圧迫してないか
- LPや広告文と関連性の高いキーワードを設定できているか
クリック単価が高く、費用も多く使っているのにコンバージョンが取れていないキーワードは停止判断をするなどのメンテナンスを行いましょう。 また、品質スコアを引き上げるという観点においても、キーワードは重要ですので、LPや広告文との関連性を踏まえて、再度見直しを行いましょう。
Google広告では、関連するウェブサイトのURLを入力することで、関連性の高いキーワード候補を調査できるので、このあたりも参考にしてみると良いでしょう。
2.マッチタイプの変更
続いては、キーワードのマッチタイプの変更です。どのマッチタイプを設定するかでクリック単価は大きく変わります。 「完全一致 < フレーズ一致 < 部分一致」の順番で一般的にはクリック単価は安くなりますので、積極的に部分一致を活用していくことでクリック単価は抑制できるでしょう。 理由としては、拡張性が高いため、競合性が低くクリック単価が低いキーワードを拾えるようになるからです。
ただし、過度な部分一致の適応をするとクエリが荒れてしまう可能性がありますので、まずは、コンバージョン獲得傾向のあるキーワードから徐々に部分一致化していくことや、徹底的に除外キーワードを設定していくことを心がけましょう。
3.レスポンシブ検索広告(RSA)の改善
レスポンシブ検索広告(RSA)とは、設定した複数の見出し・説明文の中から自動で組み合わされて配信される広告文になります。 クリック単価を下げる上で、レスポンシブ検索広告の改善が重要な理由は主に以下が挙げられます。
- クリック率(CTR)向上に伴う品質スコアの改善
- キーワードやLPとの関連性に伴う品質スコアの改善
- より幅広いキーワードを拾えるようになる
リスティング広告の広告文は、「本の背表紙」にあたるようなものですので、どのような文言や訴求を入れるかで、クリック率は大きく変動します。 また、配信しているキーワードやクエリ傾向と連動させることで、品質スコアの向上やニッチなキーワードにも広告出稿できる機会が増えるため、クリック単価の引き下げが可能となります。
レスポンシブ検索広告の設定画面にある、「広告の掲載結果を最適化するために、これらのキーワードを広告見出しに追加しましょう」という案内で提示されているキーワード候補はなるべく使用するようにしましょう。
4.広告表示オプション実装
広告表示オプションの設定を充実させることで、掲載面での専有面積が広くなったり、様々な情報を提供することができるためクリック率の引き上げが可能となります。 一般的に、品質スコアの向上にも繋がりますのでなるべく多くのオプションを実装するようにしておきましょう。 ただし、結果として成果率(CVR)や獲得単価(CPA)が悪化してしまうと本末転倒ですので、その点は要注意です。
5.配信ターゲットの拡張を検討する
獲得効率重視で配信するエリアや時間帯、デバイス、性別、年齢、世帯収入層などを制限している場合は、クリック単価が高騰しがちです。 獲得効率とのバランスを見ながら、徐々に配信ターゲットの拡張を検討してみるのも1つの手段でしょう。
6.入札戦略タイプの見直し/調整
入札戦略をどのようにコントロールするかで、クリック単価は大きく変動します。
コンバージョン数の最大化の場合
コンバージョン数の最大化の入札戦略タイプでクリック単価が高騰してしまった際は、目標コンバージョン単価を導入して、過去の平均CPAや、許容できるCPAを設定することで、クリック単価を抑制できる可能性があります。
また、コンバージョン数の最大化でクリック単価が高騰する原因の1つとして、コンバージョンデータが不足していることが挙げられます。そのため、フォーム遷移などの中間指標をマイクロコンバージョンとして設定することでもクリック単価を抑制できる可能性があります。
それでもクリック単価が下がらないという場合は、一度クリック数の最大化の入札戦略へシフトすることも選択肢のうちの1つとして検討しても良いでしょう。
目標コンバージョン単価の場合
目標コンバージョン単価の入札戦略は、広告グループ単位で目標コンバージョン単価を調整できるため、クリック単価が高い、もしくは成果が出にくいような広告グループは目標コンバージョン単価を引き下げていくことで全体的にクリック単価を抑制できます。
ただし、過度な引き下げはインプレションが急激に減少する要因にもなりますので、キーワードの追加や部分一致の活用、レスポンシブ検索広告の調整なども合わせて実施するようにしましょう。
クリック数の最大化の場合
クリック数の最大化の入札戦略の場合、上限クリック単価を設定することができますので、こちらの調整を行うことでクリック単価はある程度制御することが可能です。
また、自動入札戦略の中で唯一、エリア、性別、年齢、世帯収入、デバイスなどの各種ターゲティング設定ごとに入札比率を調整することができます。 そのため、クリック単価が高いターゲット属性は入札比率を〇〇%引き下げる。もしくは、クリック単価の低いターゲット属性の入札比率を〇〇%引き上げるといった方法でもクリック単価をコントロールすることが可能です。
拡張クリック単価(手動入札)の場合
こちらは、各キーワード単位で入札価格を設定できますので、キーワード単位での入札単価調整でクリック単価は容易にコントロール可能です。 また、クリック数最大化同様にターゲット属性別で入札比率を調整できますので、その観点からクリック単価を制御するのも重要です。
7.ランディングページ(LP)の改善
ランディングページ(LP)を改善することで、クリック単価を下げる理由は以下が挙げられます。
- 利便性の改善に伴う品質スコア向上
- キーワード&広告文との関連性の強化に伴う品質スコア向上
- 成果率(CVR)改善に伴う、十分なコンバージョンデータの蓄積
クリック単価を下げるためにも必要な手段ですが、ランディングページ(LP)は、成果率(CVR)を大きく左右する要素ですので、クリック単価が良好な数値でも定期的に見直しを図るのが得策でしょう。
「クリック単価を下げる」事例紹介
【BtoB業界】クリック数の最大化でクリック単価抑制
BtoBサービス事例となりますが、当初は目標コンバージョン単価の入札戦略を実施していたものの、新たな競合出現もあり、クリック単価徐々に高騰してくような市場環境でした。 ニッチな領域でもあったため、キーワードの検索ボリュームは小さく、「競合参入 ⇒ クリック単価の高騰 ⇒ クリック数の減少 ⇒ コンバージョン獲得の減少」という影響が露骨に出てしまっている状況でした。
そこに対するアプローチとして、入札戦略をクリック数の最大化にシフトしたところ、下図のように、成果率(CVR)は低下するも、クリック単価は約50%近く引き下げに成功したため、結果としては成果単価(CPA)の改善にも繋がりました。
【BtoC業界】目標コンバージョン数の最大化でクリック単価抑制
こちらの商材はBtoCサービス事例となりますが、当初は拡張クリック単価の入札戦略を実施していたものの、マイクロコンバージョンのデータが蓄積してきた時期に目標コンバージョン単価を設定した入札に切り替えたところ、クリック単価の抑制に成功しました。
こちらのようにマイクロコンバージョンを設定し、そこに学習を最適化させることによってクリック単価を抑制できた事例もあります。
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