【クリック数の最大化とは?】メリットや使える場面を紹介!
目次
クリック数の最大化とは
Google、Yahooリスティング広告における自動入札戦略の1つで、その名の通り「クリック数の最大化」を目的とした配信手法です。
他の自動入札戦略との違い
配信の目的が異なるのはもちろんですが、入札単価調整が異なります。
自動入札戦略 | デバイス | 地域 | 広告スケジュール | オーディエンス |
---|---|---|---|---|
クリック数の最大化 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
目標インプレッションシェア | 100%引下げのみ | — | — | — |
目標コンバージョン単価 | ◯ | — | — | — |
目標広告費用対効果 | 100%引下げのみ | — | — | — |
コンバージョン数の最大化 | 100%引下げのみ | — | — | — |
コンバージョン値の最大化 | 100%引下げのみ | — | — | — |
参考:Google広告ヘルプ「入札単価調整について」
つまり、「クリック数の最大化」であれば、
— ・PC30%強、スマホ20%弱 ・東京20%強、埼玉20%弱 ・土日30%強、平日10%弱 —
といった入札単価調整を自動で調整することができます。
逆にそれ以外の自動入札では、各目的を達成させるために、最適なオーディエンスに自動で配信されます。
クリック数の最大化のメリット
クリック数最大化のメリットは以下の3つです。
- 工数を削減できる
- CPCを抑制できる
- データ収集が早くなる
それぞれ詳しく見てみましょう。
工数を削減できる
クリック数の最大化を使用すれば、自動でキーワード単位の入札単価を調整してくれるようになります。よって工数を削減でき、浮いた時間を他の施策に費やすことができます。
広告運用にはいくつもの工数がかかります。可能な限り工数を削減して、必要な箇所に十分な時間を割けるようにしておくことが大切です。
CPCを抑制できる
クリック数の最大化の2つ目のメリットとして、CPCを抑制することができます。その結果、同じ予算内で獲得できるクリック数が増え、データ蓄積効率が向上します。
クリック数の増加により、スピーディな効果検証が可能となり、次の施策に生かすことができるでしょう。
データ収集が早くなる
3つ目のメリットとして、成約(CV)やクリック率(CTR)などのデータを早く収集することができます。
収集したデータを使ってPDCAサイクルを回せば、クリック数や成約(CV)、クリック率(CTR)を改善できます。
広告運用では、一度広告を出稿して終わりではなく、いかにユーザーの反応を見てPDCAサイクルを回せるかが重要です。クリック数が2倍になれば、得られるデータも単純に2倍になります。
クリック数の最大化のデメリット
クリック数最大化のデメリットは以下の2つです。
- 検索クエリが荒れやすい
- コンバージョンに最適化されない
それぞれ詳しく見てみましょう。
検索クエリが荒れやすい
クリック数の最大化は、個別キーワードに対して行われるものではありません。キャンペーン単位で最大化されるので、狙っていた個別キーワードからの流入がそれほど増えないといったこともあり得ます。
クリック数の最大化を行う際は、あくまで「キャンペーン単位」である点を意識しておきましょう。
コンバージョンに最適化されない
クリック数の最大化が、直接コンバージョンに繋がるわけではありません。クリック数の向上が見られた一方で、思ったほどコンバージョンが増えずに苦労するかもしれません。
クリック数の増加はコンバージョン数アップの要因となります。しかし、もしコンバージョンに最適化したい場合は、目標コンバージョン単価やコンバージョン数の最大化などの入札戦略を適用する方が、効果的です。
クリック数の最大化を使うべき!4つの場面
1.運用初期でデータが全く無い場面
リスティング広告に初めて出稿する際など、「そもそも商品のニーズがあるのかわからない」「どのキーワードでCV獲得できるか全くわからない」といったケースがあると思います。
そんな場面でクリック数の最大化を用いることで、決められた予算内で多くのデータを収集することが可能なので、広告を配信した初期フェーズに効果的です。
2.CV最適化配信でCPCが高騰した場面
「コンバージョン数の最大化」「目標コンバージョン単価」といった入札戦略を用いた際に、CPCが大幅に高騰してしまうケースが稀にあります。
仮に1日で使える広告費が1万円だったとして、CPCが2,000円になってしまうと、1日でたったの5クリックになりますので、当然CV獲得を伸ばすことは困難です。
「絶対に上位を抑えたい」「CPC高くても費用対効果が見合う」といったケースを除き、CPCが大幅に高騰してしまった際は、クリック数の最大化を用いてみると良いでしょう。
3.ニッチ領域でキーワードが限定的な場面
特にB2B商材などでは、顕在層になりうるキーワードが限定されているケースも少なくありません。
そんな時は、CV最適化でCVRを高めるより、クリック数の最大化で、そもそもの流入母数を抑えにいってしまった方が結果的にCV数を増やせる可能性があります。
CPCをある程度張れるようなキーワードであれば、クリック数の最大化ではなく「拡張CPC」を用いて手動で入札設定するのも良いでしょう。
4.電話お問い合わせが多い商材
電話計測ツールを使用しない限り、リスティング広告では電話の件数を正確に計測することはできません。なぜなら、電話番号のクリックまでしか計測できないからです。
また、PC画面でページを閲覧しながら、手元のスマホで電話をかける場合なども当然計測はできません。
そうなると、広告アカウントにCVデータが蓄積されないため、CV最適化させる入札戦略が十分にワークしないというリスクがあります。
このようなケースでは、CVデータに依存しないで、純粋にクリック数を増やせるクリック数の最大化で配信した方が、CV数を積める可能性があります。
クリック数の最大化を成功に導く7つのポイント
クリック数の最大化を使う際は、以下7つのポイントがあります。
- 上限CPCを設ける
- RSAを充実させる
- 広告表示オプションを設定する
- 配信キーワードは極力絞り込む
- 完全一致とフレーズ一致を使う
- キーワード除外設定を徹底する
- エリアやデバイスの入札比率調整をする
①上限CPCを設ける
クリック数の最大化では、上限のCPCを設定することができます。
キーワードを絞り込んで配信する場合など、クリック数の最大化でもCPCが1,000円を超えるケースがあります。
そのため、予め許容できるCPCを上限に設定しておくことで効果を発揮しやすくなります。
②RSAを充実させる
キャンペーンの目標が「クリックを増やす」のであれば、クリック数を増やしやすい土台を作ってあげた方が、最適化が進みやすくなります。
その土台となる要素のひとつが広告文です。特に、RSA(レスポンシブ検索広告)のアセットを充実させることで、
「あらゆるキーワードとの関連性が高まる ⇒ オークション機会が増える ⇒ 低CPCでクリックを増やせる」ことが可能です。
③広告表示オプションを設定する
先程の「クリック数を増やしやすい土台」になる要素として広告表示オプションの設定も挙げられます。
設定をすることで、広告の表示面積(専有面積)が広がったり、リッチな表示形式でクリック率が大幅に上がることもあります。
クリック数の最大化でない時も、もちろん重要ですが、設定漏れが無いように注意しましょう。
④配信キーワードを絞り込む
冒頭でも述べたように、クリック数の最大化は検索クエリが荒れやすいです。
そのため、配信初期フェーズは、見込み度の高いキーワードに絞り込んで配信するのが良いでしょう。 万が一、ボリュームが出なかった際は徐々に追加していけばいいので、リスクヘッジという観点が大きいです。
⑤完全一致とフレーズ一致を使う
これは、④と同じ理論になります。なるべくCVが見込めそうなキーワードに絞り込み、まずは「完全一致」と「フレーズ一致」のマッチタイプで配信するようにしましょう。
予算がかなり少額の場合は、「完全一致」のみでも良いかと思います。ただし、どのキーワードが良いかの見込みすらわからない状態であれば、「フレーズ一致」が推奨です。
⑥キーワード除外設定を徹底する
クエリが荒れやすいため、いかにクエリが荒れないよう(=無駄なクリックを防ぐ)にキーワードを除外するかが、パフォーマンスを左右します。
実際に広告配信を行う前から、ある程度想定できる関係ないキーワードがあると思いますので、そちらを予め除外することで、無駄な費用を省き、最短で効果検証を行うことができます。
⑦エリアやデバイスの入札比率調整をする
配信前から、「このエリアにターゲットが多い」「ターゲットはスマホをよく使ってる」などの傾向がわかっていれば、最初の段階から入札比率を設定することがおすすめです。
よくあるケースとして、BtoB商材のターゲット層は、平日の日中にオフィスのPCで検索する傾向がありますので、以下のような入札比率を予め設定するのが良いでしょう。
———————–
・PCデバイスのみ配信
・9時~18時を30%強化
・土日配信は停止
———————–
【実績紹介】クリック数の最大化でCPA〇〇%改善
最後に、実際にクリック数の最大化を用いた社内事例を紹介致します。
基本情報
施策:Googleリスティング広告
商材:B2B、SaaS系サービス
指標:お問合せ獲得
広告費:50万円/月
実施背景
後発の競合出現もあり、ある時期よりクリック単価が徐々に高騰傾向に。
B2B領域につき、キーワードの検索ボリュームがある程度限られているため、キーワード面でのコントロールが難しく、「クリック単価の高騰 ⇒ クリック数の減少 ⇒ CV獲得数の減少」というネガティブな状況が続いていた。
その打開策として入札戦略を「目標コンバージョン単価」から「クリック数の最大化」へシフトしました。
配信結果
以下が実施前後の実際の配信結果となります。予想通りCVRは「5.46% ⇒ 4.65%」と低下するも、CPCを抑制できたことで、最終的なCV数・CPAは大幅に改善することができました。
※時期的な要因などあらゆる変数がありますので、あくまでも参考値になります。
まとめ
「クリック数の最大化」の活用方法や事例について解説してきましたが、あくまでも使い方の単なる一例となりますので、商材やマーケットの特徴・そもそもの事業戦略ふまえて実施検討してみて下さい。
弊社デジタルトレンズは、累計1,000件以上の広告運用実績を元に、お客様それぞれにあった最適な広告プロモーションをご提案しております。
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