【失敗しない】リスティング広告のキーワード選定方法と注意点

更新日:

投稿日:2022.05.02

【失敗しない】リスティング広告のキーワード選定方法と注意点

リスティング広告においてキーワード選定は成功のカギとも言えるほど重要な要素です。

リスティング広告ではユーザーが検索するであろうキーワードを予想して、ユーザーが行動を起こした瞬間に広告を表示する広告である事から、キーワード選定を誤ると、無駄にコストばかりがかかってしまい、成果を出すことが出来ません。

また、どんなにニーズにマッチしているキーワードでもユーザーが検索行動を起こさないキーワードでは、ユーザーに商品・サービスを届ける事が出来ず、クリックもしてもらえない…と言った事も起こります。

ここでは広告費を無駄にしない、キーワード選定を学んでいきましょう。

 

リスティング広告はキーワード選定が命?

リスティング広告とは「検索連動型広告」という名の通り、ユーザーが検索行動を起こした際に、その行動(キーワード)に連動して広告を表示します。

そのため、ニーズがより顕在化しているであろうキーワードを探す事も重要です。

例えば、リフォームをしたいユーザーであれば「リフォーム会社 おすすめ」などで検索する方もいますが、このキーワードはニーズは顕在化しているもののどの企業に依頼したらいいか、どのように選ぶのが最適かなどの検討に入っている事が分かります。

このキーワードに広告出稿をする事で、このユーザーの依頼先候補に入れる可能性があるキーワードとも言えます。

逆に「浴室 DIY」などのキーワードは「自分で浴室を修理したい」と言ったニーズがうかがえます。DIYというからにはそこまで大きな修理ではない事も想定されますので高い費用をかけてこのキーワードに広告出稿をする必要があるか、検討が必要です。

このように、ユーザーはさまざまなキーワードを使って検索してきますので、キーワードの選定を誤ると、集客したいユーザーを集客できなくなってしまうのです。

 

キーワード選定をする前に

ここではキーワード選定に入る前に準備しておくべき重要な項目をご紹介します。
リスティング広告を成功に導く戦略の骨子となりますのでしっかり考えて見てください。

目的・目標を明確にする

まずは目的・目標の明確化です。リスティング広告は成果を得やすいと言われる広告手法ですが、ただ広告を出せば成功する…というものではありません。

例えば、サービス提供の広告配信をするのであれば、サービスへのお申込みを目的にするのか、資料請求にするのか、または問い合わせを目標にするのかなど、配信するリスティング広告を通じて、一番起こしてほしい行動(目的)を絞る事が重要です。

まれに、複数の目標を置く企業もいらっしゃいますが、あまり目的が多いと、結局誰をターゲティングしたいのかが分からなかったり、ボタンが多すぎて集客したユーザーがページ内で迷ってしまって結局何の成果にも繋がらないという事になりますのでここは事前にしっかり考えておきましょう。

目的が決まったら次は目標です。目的を達成するユーザーを何件獲得したいのか、そのために必要なコストはいくらなのかなどを計算する必要があります。

CPAとはユーザーを獲得(コンバージョン)するためにかかる1件当たりの費用です。コンバージョンとはマーケティング分野においては「CV」と略される最終的な成果を示す言葉です。CPAの算出方法は別の記事でもご紹介していますので是非参考にしてみてください。

 

顧客の悩み・ニーズを明確にする

目的・目標が明確になったら次はその目的・目標を達成することを考えていきます。商品・サービスを購入・利用するユーザーはどのような人物でしょうか?

マーケティングを実施する際、自社の商品・サービスを利用する具体的なターゲットユーザー像をペルソナと呼び、このペルソナを定義する事がとても重要です。

例えば「20代女性」と一言で言っても、生活のエリアや生活時間、普段見ているサイトや情報源など人によって様々です。こういった具体的な人物像を定義し、その人物像を活用してマーケティング活動を行う事でユーザーに対する理解をより深めて行くことができます。

これらの情報は出来るだけ正確に定義する事が重要です。実際に商品・サービスを使っている顧客情報から情報収集し、定義していく事をお勧めします。

そして、これらのペルソナを定義する事で、このペルソナであればどのようなキーワードで検索行動を起こすのか、と言った仮説を立てることが出来ます。

また、実際に商品やサービスについてのお問い合わせ内容も重要な情報源です。

商品・サービスを購入・利用する前にどの様な点に興味・疑問をもってお問い合わせをしてきているのかと言った情報が分かればキーワードはもちろん、ランディングページでもしっかり訴求する事でより確度の高いユーザーを集客する事が出来るようになります。

 

自社の強みを明確にする

自社の強みを正確に理解している担当者が実は意外と少ないという事をご存じの方は少ないかもしれません。長年取り扱っている商品・サービスの場合、特に自社の中の事ばかりに目が向きがちで、競合他社の動きは見ていても自社と比較したり、自社の優位性までを整理出来なくなりがちです。

似たような商品・サービスがいくつもある中で、ユーザーが自社の商品・サービスを選ぶ理由は何でしょうか?

例えば、スキンケアや美容液と言った女性向けの商品であれば価格はもちろん、成分や保存料の使用有無がフォーカスされます。出来るだけ安価に商品を手に入れたいと考えるユーザーであれば「美容液 安い」というキーワードも検索するでしょう。

ほかにも、成分を気にするユーザーなら「美容液 無添加」や「美容液 安全」と言ったキーワードもあるかもしれません。

逆に比較的高価な美容液だった場合「美容液 安い」というキーワードで検索してくるユーザーに広告を表示しても効果に繋がりにくいと分かります。

こういった自社の強みは広告文などでももちろん使用しますが、キーワードにも活かす事が出来るので、必ず事前に明確にしておくことをお勧めします。

 

キーワード選定の3つの手順

前段ではキーワード選定をする前の事前準備をご説明しました。
リスティング広告におけるキーワード選定のコツは「抜け漏れをなくす」事です。
ここではステップ別に具体的な方法を説明していきましょう。 

STEP1:主軸の単体キーワードを決める

まずは主軸のキーワードを決めていきます。ここではキーワードを掛け合わせるのではなく、サービス内容や顧客のニーズを満たすキーワードを選びます。

ここでは仮に「美容液」を主軸のキーワードとしてご説明します。

この「美容液」を購入しようと考えているエンドユーザーがどの様なキーワードを検索するか、以下のような分類で考えていきます

分類
商品名 〇〇美容液
ニーズ うるおい保湿・美肌美容液・無添加美容液
類似商品 乳液・オールインワンジェル・導入美容液
周辺商品 洗顔・化粧水・パック・フェイスマスク

このようにニーズや購入のタイミングなどによって主軸となるキーワードを洗い出す事が出来ます。
また、類似商品や周辺商品に関して、商品やサービスによって扱いは違いますが、このワードで検索するユーザーが自社の「美容液」の購入に繋がらないと判断できる場合は除外の対象となります。

STEP2:掛け合わせキーワードを洗い出す

主軸となるキーワードが決まったら掛け合わせるキーワードを探していきましょう。

 関連・サジェストキーワード

例えば「美容液」との掛け合わせは実際にどのように検索されているのでしょうか?
GoogleやYahoo!といった検索エンジンの検索窓にキーワードを入力したときに入力候補が自動で表示されるのを見たことがあるかと思います。

これは「サジェストキーワード」と呼ばれ、検索エンジンがユーザーが検索したいであろうキーワードを先読みして候補を提案してくれる機能で、ユーザーの検索頻度やキーワードとの関連度合によって表示される為、これらのキーワードを使わない手はありませんよね。

競合出稿キーワード

近しい商品でリスティング広告を出稿している競合はどのようなキーワードで広告出稿しているでしょうか?競合出稿のキーワードに関しては調べる方法がいくつかあります。

地道ではありますが、コストをかけずに実施するのであれば、競合のLPのソースを見てみるのも手です。LPをブラウザで表示した状態で右クリックして「ソースを表示」を選択すると、そのLPのHTMLソースを見る事が出来ますので「meta name=”keywords”」と書いてある部分を見てみるとそのLPの特徴となるキーワードを確認できるでしょう。

ただし、記載のキーワードを絶対に出稿しているという事にはなりませんので、記載されているキーワードで実際に検索してみて広告が出てくるかチェックする作業が必要になります。

このような地道な作業は非常に大変なので、SEMRUSHというツール(無料お試し期間あり)をご紹介します。SEMRUSHでは競合ドメインが広告出稿しているキーワードを一瞬で調べる事が可能なので、競合がどのようなキーワードで出稿しているか調査したい場合には、こういったツールを活用する事をお勧めします。

広告代理店であればこのSEMRUSH以外にも複数のツールを導入している事が多々ありますのでツール導入のコストがネックになるようであれば、代理店に相談してみる事をお勧めします。

SEO流入クエリ

SEOで自社サイトに流入しているキーワードも見落としてはいけません。

ほとんどのキーワードで広告が表示されている中、広告を通り越して自然検索で流入してくるユーザーは、多くのサイトで情報収集している「確度の高いユーザー」と言えるでしょう。

そのような「確度の高いユーザー」がどのようなキーワードでサイトを訪問しているのかが分かれば、リスティング広告にも活かす事が出来ますのでGoogleアナリティクスやサーチコンソールの情報も必ずチェックしてください。

キーワードの選定は上記のように1つの観点からだけではなく、複数の観点から洗い出していくことが重要です。冒頭でもお伝えしましたがリスティング広告のキーワード選定のコツは「抜け漏れなく」です。複数の観点から見る事でこの抜け漏れをなくしていくことがリスティング成功の最大の秘訣とも言えるでしょう。

 

STEP3:マッチタイプを設定する

リスティング広告にはマッチタイプという設定があります。
例えば「保湿 美容液 エイジングケア」というキーワードを入稿したとします。
実際に検索される際、一語一句完璧に同じワードでの検索がどれくらいあるでしょうか?

このマッチタイプは「保湿 美容液 エイジングケア」というキーワードに対してどこまでのマッチ度で広告を出稿するのかを決める重要な設定です。

 

マッチタイプの特徴
完全一致 ・設定したキーワードと完全に一致した場合に広告が掲載される

・「保湿 美容液」「美容液 保湿」など語順の入れ違いがあっても広告は掲載される

・「引越し」「引っ越し」などの揺らぎ表記があっても広告は掲載される

フレーズ一致 ・登録したキーワードと語順が異なっても意味が同じであれば広告は掲載される
絞り込み部分一致 ・キーワードの語順に関わらず、登録したキーワードが検索語句に含まれる場合、広告は掲載される
部分一致 ・キーワードに反応する範囲が非常に広く、想定外のキーワードに表示される可能性もある

 

このように同じキーワードを入稿しても設定するマッチタイプによってどこまでの範囲で表示するか、を制御する事が出来るようになるため、どこまで広げて配信するのかといった整理も含めて検討したい設定です。 

 

 

キーワード選定に使えるツール

キーワードは様々な情報を集めてその中からペルソナに沿って選定するのが理想的ですが、特に関連ワードの収集には時間を要すると思います。ここではキーワード選定の際に便利なツールをご紹介しましょう。

Googleキーワードプランナー

GoogleキーワードプランナーはGoogle公式のツールで、広告アカウントへのログインさえ出来れば誰でも使う事が出来る無料ツールです。

主軸となるキーワードを入力する事で、関連するキーワードを表示してくれ、さらに該当のキーワードで月間検索されている回数や競合性の高さ、リスティング広告を出稿する際の入札単価の平均値を算出する事が出来ます。

また、個別のキーワードの検索ボリューム(月間平均の検索ボリューム)なども調べる事が出来るのでキーワード選定には欠かせないツールです。

 

ラッコキーワード

ラッコキーワードはサジェストキーワードを探すのに便利なツールです。

こちらも無料で利用する事が出来ますが、ユーザー登録なしでは1日5回までの制限がかかっており、無料のユーザー登録をすると1日50回まで利用する事が可能になります。

前段の「◇STEP2:掛け合わせキーワードを洗い出す」でもご説明したサジェストキーワードを1つずつ検索して確認するのは非常に手間がかかりますが、このラッコキーワードでは、主軸となるキーワードを入力する事でより多くのサジェストキーワードを調べる事が出来ます。

 

Ahrefs(エイチレフス)

AhrefsはSEOの分析ツールとして有名ですが、その機能の中にはキーワードの検索ボリュームや関連語句を調査出来る機能をもっています。

前述のGoogleキーワードプランナーはGoogle広告で広告を出稿しているユーザーの検索ボリュームしか確認できないのに対して、AhrefsのキーワードエクスプローラはGoogle・Youtube・Amazon・Yahooといった多くの検索エンジンでのキーワードボリュームを調査する事が可能になります。

キーワードの選定に便利なツールはいくつかありますがここに挙げた3つを活用できれば抜け漏れなくキーワードの選定ができると思いますので是非参考になさってください。

キーワード選定をする際の注意点

キーワードの選定において忘れてはいけない事がほかにもあります。
ある程度広告配信するキーワードが決まってきたら、次のステップに進みましょう。

広告予算と競合性を考慮する

例えば広告費を10万円使う場合にクリック単価(CPC)が数百円もするような高いキーワードを選んでしまうと、目標に対してほしいクリック数を得る事が出来ません。

また検索ボリュームが少なすぎるキーワードは低いCPCで広告配信出来るかもしれませんが、結果(CV)に繋がらない事も多く目標を達成する事が難しくなるでしょう。CPCは安ければ良いというものではありませんが、予算とのバランスも考慮して検討が必要です。

除外キーワードを選定する

不必要なキーワードに広告を出稿しても意味がないのはすでにご存じかもしれませんが、一見関連するキーワードでも、CVに繋がらないキーワードも存在します。

例えば「美容液 メンズ」で検索しているユーザーに、女性用の美容液を訴求しても意味がありません。万が一クリックされれば無駄なコストになる可能性もあります。
また「◇STEP1:主軸の単体キーワードを決める」でも抽出した、「オールインワンジェル」といった近しいけど別の商品を探しているキーワードは除外しておいた方が良いでしょう。

優先順位をつける

キーワードプランナーなどを活用して洗い出したキーワードはかなりの数になるでしょう。

これらを全て出稿してしまうと、広く多く広告出稿が出来るようになるでしょう。しかし、広告費用は有限です。一気に全てのキーワードを出稿するのではなく、抽出したキーワードの中から顕在層が検索するであろうキーワードに優先度を置き、配信をしながら追加と削除を繰り返していくことをお勧めします。

リスティング広告は、効果の高いキーワードに絞り込みながら効果を最大化し、そこからキーワードを追加する事で最大化出来るキーワードを見つけていくことが重要なので、常に追加と削除を繰り返してチューニングを行います。

一気に大量のキーワードを入稿して広告費を消化してしまうのではなくスモールスタートで追加していくのがお勧めです。

まとめ

 リスティング広告のキーワード選定についてご説明してきましたがいかがでしょうか?リスティング広告はユーザーの検索行動に沿って広告配信が出来る非常に効果の高い広告ですが、ただキーワードを「想像」して出すのではなく、そこには根拠が必要です。

どのようなユーザーがターゲットなのか、ペルソナはどの様な人物なのか、目的や目標はもちろん、自社の強みなど事前に考えて準備する事が山のようにあります。

また事前準備が終わったら様々な情報を収集してのキーワード選定となかなか手のかかる作業ですし、広告配信が始まった後も、適宜競合の出稿状況や入稿しているキーワードのCPCと文字通りにらめっこしながらのチューニングが待っています。得られる成果が大きければつらい準備も報われますが、失敗と成功を繰り返していくリスティング広告では忍耐も必要です。

デジタルトレンズでは、このようなお客様の課題をお手伝いすべく、キーワードの提案、分析はもちろん、開始前のペルソナの設定や貴社の強みを見つけるところからお手伝いします。また、アカウント構成や入札戦略、広告文、LPと言った広告配信に必要な全てを総合的にご提案する事が可能です。

様々な商品・サービスにおいて多数の配信実績がございますので、これからリスティング広告を始めたい、現在リスティング広告を配信しているが成果が出ないとお悩みの方は是非ご相談ください。豊富な実績を持った当社スタッフがみなさまのお悩みをヒアリングし、最適な広告運用をご提案させていただきます。

 

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