リスティング広告の予算を決める3つの方法!仕組みと費用目安も解説

投稿日:2023.07.30

リスティング広告の予算を決める3つの方法!仕組みと費用目安も解説

リスティング広告を自社で運用または検討している人にとって、予算の決め方に悩む人も多いのではないでしょうか。

「設定している予算が適正なのか分からない」「今の予算で本当に効果が出るか分からない」「広告予算を決める方法を知りたい」という方に向けて、本記事ではリスティング広告の予算を決める方法をまとめました。

ほかにも、リスティング広告の費用相場や広告効果を高めるコツ、代理店に依頼すべきか判断するポイントも解説しています。

リスティング広告の予算に関する悩み・疑問がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

リスティング広告の費用が決まる仕組み

リスティング広告は検索連動型広告とも呼ばれ、検索キーワードに応じて、検索結果の上部に「広告」として表示される仕組みです。

ここでは、広告の費用が決まる仕組みを解説します。

【広告の品質×クリック単価】オークション制

広告の費用はオークションによって決まっており、大きく分けて以下の2つで結果が左右されます。

広告の品質とクリック単価をもとに、広告の費用と掲載順序を決めるためのオークションがキーワードごとに行われるイメージです。

入稿する広告のタイトルや説明文がどれほど魅力的か、キーワードに設定するクリック単価の予算をどれだけ引き上げるかなどの要素が複雑に絡み合い、広告の費用が決まります。

【自動で入札】クリック課金制

リスティング広告は、出稿するだけでは費用が発生せず、検索したユーザーがクリックして初めて費用が発生する仕組みです。

いわゆるクリック課金制を採用しており、入札戦略によってアルゴリズムが自動で入札単価を設定したり、個別でクリック単価を設定したりして、広告の最適化を目指します。

また、広告予算は日ごとに設定するため、予算を使い切ると広告は配信されません。

仮に、1日5,000円(月15万円程度)の予算を用意していた場合、平均クリック単価が200円なら25回程度クリックされると1日の予算は消化されます。

午前中にアクセスが集中した場合は午後に広告を配信できないため、予算の消化状況を適切にコントロールすることが重要です。

ほかにも、競合が多い、またはコンバージョンに近いキーワードの場合はクリック単価が上昇するため、どのキーワードを選定するかによって広告予算の消化度合いは大きく異なります。

リスティング広告の費用相場

当社のお客様を見ると中小企業や個人事業主において、リスティング広告の費用相場は20万円~50万円前後が一般的と言えます。 特に初めてテストマーケティングを行う場合は、上記の金額帯を超えた予算で取り組まれるケースはほぼありません。

なお、自社で運用する場合は広告の配信費用だけで済む一方で、代理店に依頼する場合は、配信費用に加えて運用手数料(配信費用の20%前後)や初期費用がかかります。

実際、配信する業界や商材・サービスによってクリック単価が異なるため、費用相場は前後します。

クリック単価が数十円単位で済む場合もある一方で、1,000円単位まで跳ね上がるケースもあるため、費用相場は一つの目安にすると良いでしょう。

リスティング広告の予算の決め方3パターン

リスティング広告の予算の決め方は、大きく分けて以下の3パターンで考えるのが一般的です。

目標のコンバージョン数から決める

月に獲得したいコンバージョン(CV)数を基準に広告予算を計算するのが一つ目のパターンです。

たとえば、月に100件の商品販売をCVに設定した場合、CV1件を獲得するのにかかる費用(CPA)が3,000円であれば、月の予算は30万円と計算できます。

※CPAをどのように計算するかは次の項目で解説

計算式

100件(CV数) × 3,000円(CPA) = 300,000円(月の広告予算)

何をCVに設定するかは企業によって異なるため、お問い合わせの数をCVに設定しても構いません。

目標のCV数は社内で共有された数字を使用すればよいため、広告予算を設定しやすいはずです。

目標のコンバージョン単価から決める

目標コンバージョン単価(CPA)を基準に広告予算を計算する方法もあります。

先ほど同様の説明を例に、まずはCPAを計算する方法を解説します。

CPAは、商品やサービスの販売価格から目標の利益を引いた数値です。

たとえば、商品の販売価格が15,000円、目標利益が7,000円の場合のCPAは以下のとおり計算できます。

計算式

15,000円(販売価格) – 7,000円(目標利益) = 8,000円(CPA)

CPAは8,000円と計算できたので、目標CV数を掛けると月の広告予算を出せます。

目標CV数が100件だった場合、月の広告予算は以下のとおり計算できます。

計算式

100件(CV数) × 8,000円(CPA) = 800,000円(月の広告予算)

なお、厳密にはCPA8,000円のすべてを広告費に充てられるわけではありません。

人件費や原価も差し引いた上でCPAを計算することで、より正確な広告予算を算出できるでしょう。

クリック単価の相場から決める

広告のクリック単価から広告予算を計算する方法もあります。

冒頭でも解説したように、クリック単価は業界や広告を出すキーワードによって異なるため、別途リサーチする必要があります。

クリック単価は「キーワードプランナー」というGoogle広告で利用できるツールで確認しましょう。

また、広告経由でCV1件を獲得できる割合のことを「コンバージョン率(CVR)」と呼び、1%が平均・目安と言われています。

要するに、広告が100回クリックされて1件のCVが発生する計算です。

これらを踏まえると、クリック単価が100円の場合、CPA(CV1件にかけられる費用)は以下のとおり計算できます。

計算式

100円(クリック単価) × 100回(クリック数) = 10,000円(CPA)

CPAが10,000円と分かれば、月の目標CV数を掛けて月の広告予算を算出しましょう。

計算式

目標CV数:100件 × CPA:10,000円 = 1,000,000円(月の広告予算)

現に自社でリスティング広告を運用している場合は、自社の状況に照らし合わせて予算が適正か確認してみてください。

キーワードプランナーで精度の高い予算設定を

上記の予算の決め方は、あくまで取りたい問い合わせ数、問い合わせ単価から設定した理想の予算です。マーケティングの性質上確実な想定は保証できませんが、より精度を上げた予想を行うためにキーワードプランナーというGoogleのツールを活用することを推奨します。

キーワードアドバイスツール

Google広告の機能を使うことで、上記に記載をした「コンバージョン数」「コンバージョン単価」「クリック単価」の想定だけでなく、費用感、つまり予算まで算出することができます。広告代理店に依頼すれば簡単に概算を出せるので、もし予算設定の精度を高めたいのであれば、相談してはいかがでしょうか

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リスティング広告の費用対効果を高める5つのコツ

リスティング広告の費用対効果を高めるコツを5つ紹介します。

キーワード選定にこだわる

リスティング広告を配信する際は、キーワード選びが極めて重要です。

商品やサービスを検索するユーザーの立場に立って、どのようなキーワードで検索するか考えましょう。

ほかにも、競合他社が出稿しているキーワードをリサーチするのも効果的です。

実際に検索して、どのキーワードを調べたときにどのような広告が上位に表示されるかチェックすると、自社の広告運用の参考になるでしょう。

また、リスティング広告では「除外キーワード」の設定も重要です。

購買につながらないキーワードは広告配信しないように設定することで、無駄な費用を抑えられます。

キーワードをあれこれ設定すると日予算をすぐに消化してしまうため、配信するキーワードは厳選しましょう。

マッチタイプを駆使する

リスティング広告のキーワードには、マッチタイプと呼ばれる整合性の判断基準が設定されています。

マッチタイプを駆使して、予算をうまく消化できるようになりましょう。

具体的には、以下の3つを使い分けるのが重要です。

完全一致 登録した通りのキーワードで検索した際に広告が表示される
フレーズ一致 登録したキーワードを含み、前後の順番が同じ場合に広告が表示される
部分一致 登録したキーワードと同じ意味の検索語句に対して広告が表示される

要するに、マッチタイプによって広告が配信される「的の大きさ」が変わるイメージです。

コンバージョンへの近さやキーワードの検索ボリュームなどに合わせてマッチタイプを使い分けると、効率よく予算を消化できます。

配信エリアやターゲットを絞る

配信エリアやターゲットを絞ることで、無駄な予算消化を削減できます。

リスティング広告に限らず、広告は商材のターゲットに合わせて適切に絞り込むことが重要です。

広告を配信したいユーザーめがけて、ピンポイントに広告を配信できるように調整しましょう。

広告の品質を上げる

広告の各種設定も重要ですが、広告タイトルや説明文などの品質を高める努力も欠かせません。

広告の品質を高めることで、検索の1ページ目に広告を表示できればクリック率は自ずと高まります。

また、広告効果を上げるには、広告と遷移先ページの関連性を高めるのも効果的です。

広告がどれだけ魅力的でも、遷移先のページがイマイチではCVにつながりません。

そのため、広告の改善だけでなく、CVに至るまでの動線設計を含めた総合的な改善が重要です。

撤退するラインを事前に決める

広告予算をかけすぎて損失を拡大しないようにするためにも、撤退ラインは事前に決めておきましょう。

CPAの計算式からもわかるように、CPAが販売価格(CV単価)を上回ると損失が出ます。

CPAがいくらになるまで許容するのかをあらかじめ決めておけば、広告予算をかけすぎるリスクは抑えられるでしょう。

結果的に広告の費用対効果を高められるため、運用を開始する前に撤退ラインは決めておくことをおすすめします。

代理店に任せるべきか自社運用すべきか判断する基準

リスティング広告の運用に関して、代理店に任せるべきか、自社で運用すべきか判断に迷う人も多いでしょう。

ここでは、リスティング広告を代理店に依頼、または自社で運用するメリット・デメリットや代理店に任せたほうが良い人の特徴を解説します。

代理店に依頼するメリット・デメリット

リスティング広告を代理店に依頼するメリット・デメリットを表にまとめました。

メリット デメリット
・豊富なノウハウやスキルをもとに運用を任せられる
・最新の情報を共有してもらえる
・広告以外にも依頼できる
・成果を出しやすい
・手数料がかかる
・スピーディな対応をしてもらえないことも
・運用方針がブラックボックス化する可能性がある
・社内にノウハウを蓄積できない

代理店に依頼することで、社内のリソース確保は必要ありませんし、成果が出る可能性は自社で運用するよりも確実に高いでしょう。

ほかにも、広告運用以外のLP改善やSEO対策を取り入れるなど、包括的な改善で効果を最大化させることもできます。

もちろん、依頼するだけの手数料がかかったり、社内にノウハウを蓄積できない点はネックです。

自社で広告運用するメリット・デメリット

リスティング広告を自社で運用するメリット・デメリットを表にまとめました。

メリット デメリット
・手数料がかからない
・スピード感のある運用と改善ができる
・ノウハウを蓄積できる
・人的リソースの確保が必須
・成果が出づらいことも
・最新の情報をキャッチアップしづらい

自社で運用すると、ノウハウの蓄積や少額でテストしながらスピード感のある運用はできるものの、運用方針の正しさを担保するのは難しいでしょう。

専任の担当者を設置するコストや、業務が属人化して引き継ぎが困難になるなどのデメリットもあるため、両者のメリット・デメリットを踏まえた判断が欠かせません。

代理店に任せたほうが良い人の特徴

リスティング広告運用を代理店に任せたほうが良い人の特徴は以下の通りです。

自社運用の体制が構築できるのであればそれでも問題ありませんが、まずはプロである代理店の力を借りて、広告運用の進め方や基礎を学ぶと良いでしょう。

代理店の選び方とおすすめの代理店

リスティング広告の代理店を選ぶ際は、実績や評判はもちろん、サービス内容や価格が明確であるか、アカウント開示の有無などを比較してみてください。

まとめ:リスティング広告の予算を理解して効果を最大化させよう

リスティング広告の予算は、目標とするCV数やCPA、平均クリック単価から算出できます。

一般的には月20万円前後を予算とする企業が多いですが、業界や規模によって予算は大きく前後します。

リスティング広告の効果を高めるコツも紹介しましたが、費用対効果を最大化させたい方は代理店に依頼しましょう。

デジタルトレンズなら、リスティング広告の運用はもちろん、各種SNS広告やLP改善、SEO対策に至るまで、包括的なWebマーケティング施策をご提案できます。

支援実績は500社以上を超え、多岐にわたる業界のお客様からご依頼をいただいています。

「CPAが高くコストパフォーマンスが悪い」「売上につながらない」と悩んでいる方は、ぜひデジタルレンズへご相談ください。

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記事監修者の紹介

株式会社デジタルトレンズ 代表

姫野 慎太郎

京都大学経済学部卒業後、東証グロース上場企業である株式会社イトクロに新卒入社。

イトクロではメディア事業に従事し、海外拠点の立ち上げにも貢献。
2012年に退職後、株式会社デジタルトレンズを創業。

Web広告代理店事業からSEO対策、
Webメディア事業まで、幅広くWebマーケティング事業を展開。

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