ロングテールSEOとは|メリットと選び方、調べ方を解説

Webメディアを運営する場合SEO対策が欠かせませんが、ただ闇雲にコンテンツを追加していっても結果が出ることはありません。
Webメディアの運営で成果をあげるには、正しい方法でのSEO対策が必須です。
これから新規ドメインを取得し、そのドメインでWebメディアを始める場合であればなおさらですが、その場合、ぜひ覚えておいてほしい考え方があります。
それが、「ロングテールSEO」です。
ロングテールSEOは、SEOの基礎とも言える基本的な考え方でありながら、絶大な効果をもたらしてくれる考え方でもあります。
そこでこの記事では、そんなSEO対策の基礎中の基礎とも言えるロングテールSEOについて紹介していきたいと思います。
ロングテールSEOについて把握できていないと、「どれだけ費用と時間をかけても一向に成果を出すことができない」という悲惨な結果を招いてしまいかねませんので、ぜひこの記事で紹介していく内容を参考にしてみてください。
目次
ロングテールSEOとは
ロングテールSEOは、検索ボリュームの小さいニッチなキーワードで上位表示を狙うSEO対策の手法・考え方です。
月の検索ボリュームが数万になるような検索キーワードで上位表示した場合、Webメディアに大量のアクセスを誘導できるようになります。
しかし、検索ボリュームの大きいキーワードは競合他社もこぞって狙いにくるキーワードでもあるため、上位表示を実現するのが容易ではありません。
取得したばかりの新規ドメインで運営しているメディアであればなおさらです。
一方、検索ボリュームの小さいロングテールキーワードは、競合も少なく、比較的簡単に上位表示できるため、そういったロングテールキーワードをあえて狙っていくというのが、ロングテールSEOの基本的な考え方になります。
ロングテールの由来
ロングテールキーワードの考え方は、有名なマーケティング戦略であるロングテール戦略からきています。
ロングテール戦略は、有名雑誌「WIRED」の編集長であるクリス・アンダーソンによって提唱されたマーケティング戦略です。
ロングテール戦略では、数少ない人気商品の売上に依存するのではなく、多くのニッチな商品の売上を積み重ねることで全体の売上を確保していきます。
また、ロングテール戦略は、世界的に有名な通販サイトであるAmazonが取り入れている戦略としても有名です。
ロングテール戦略は、「パレートの法則」を覆す考え方として提唱された
パレートの法則とは、全体の売上の約8割が、全顧客・全商品のうち上位2割の優良層から生み出されているという法則です。
ロングテール戦略では、このパレートの法則で従来軽視されてきた残りの8割(ニッチな商品や少数の顧客層)に着目します。そして、これらの積み重ねによって大きな売上を生み出せるという、新たな価値の捉え方を示しました。
この発想をSEOに応用したのが「ロングテールSEO」という考え方です。
ロングテールキーワードとは
ロングテールキーワードとは、3語〜4語の複数のワードで構成されているキーワードを指します。実際に「SEO」に関連するキーワード群を見てみると、その多くは3語〜4語の複数のワードで構成されており、検索ボリュームが比較的小さい傾向にあります。
たとえば、「seo 文字数 チェック」、「seo とは 初心者」といったキーワードが該当し、こうした検索ボリュームの小さい複合語が、ロングテールキーワードと呼ばれるものです。
ロングテールSEOでは、前述したロングテール戦略になぞらえて、ビッグキーワードやミドルキーワードではなく、あえてニッチなロングテールキーワードを狙っていきます。
ビッグキーワードやミドルキーワードは多くのアクセスが期待できる反面、ライバルも多く、上位表示を実現するのが容易ではないため、そういったキーワードではなく、上位表示を実現できる確率の高いロングテールキーワードを狙っていくわけです。
ロングテールSEOの全体像
SEO対策におけるキーワードには、
- ビッグ
- ミドル
- スモール(ロングテールキーワード)
の3種類があると紹介してきました。
このうちのビッグキーワードやミドルキーワードは、本来コンテンツ単体で狙うようなものではありません。
一概に言えるわけではありませんが、ミドルキーワードはカテゴリーで、ビッグキーワードはサイト全体で狙うのが理想です。
ロングテールSEOの場合、コンテンツ単体ではロングテールキーワードを狙っていくことになりますが、ロングテールキーワードで上位表示されアクセスが集まり始めると、カテゴリーやサイト全体が評価されるようになります。
そうなるとビッグキーワードやミドルキーワードでの上位表示も実現できるようになるため、いきなりビッグキーワードやミドルキーワードを狙うのではなく、まずはロングテールキーワードの攻略が必要になってくるわけです。
ロングテールSEOの特徴
ここまでロングテールSEOの概要について大まかに解説してきました。
では、ここからは、ロングテールSEOの特徴と言えるメリット・デメリットについて、より詳しく紹介していきたいと思います。
ロングテールSEOを実践する場合、メリットはもちろん、デメリットとなる部分についてもしっかりと把握しておくべきなので、きちんと確認しておくようにしましょう。
ロングテールSEOのメリット
まずは、ロングテールSEOの4つのメリットについてみていきましょう。
コンテンツの設計がしやすい
ロングテールSEOで狙っていくロングテールキーワードは、3語や4語、あるいはそれ以上になるものがほとんどです。
例えば、「SEO対策キーワード種類」のようなイメージです。
この場合の検索意図は、「SEO対策をおこなう際の対策キーワードの種類について知りたい」となります。
このように、ロングテールキーワードはユーザーの検索意図が明確になるため、コンテンツを用意する際のコンテンツ設計が非常にやりやすくなります。
CVRが高い
ロングテールSEOで狙っていくロングテールキーワードは、ユーザーの検索意図が明確だと紹介してきました。
そうなると、ユーザーが抱えている問題の解決策も提示しやすくなりますし、間違った商品やサービスを提示してしまう確率もグッと低くなるため、CVRが高くなりやすいというメリットがあります。
競合が少なく上位表示させやすい
ロングテールSEOを実施することで得られる最大のメリットが、上位表示のしやすさです。
ニッチなキーワードになればなるほど競合の数が少なくなるため、SEOで上位表示させやすくなります。
SEO対策に関しての実績がまだそれほど多くない方や初心者の方にとっては、かなり大きなメリットだと言えるのではないでしょうか?
順位変動も少ない
ロングテールSEOで狙っていくロングテールキーワードには、検索アルゴリズムのアップデートなどによって検索順位が変動した場合の順位変動が少ないというメリットもあります。
また、もともとの検索ボリューム自体が少ないため、仮に一つのキーワードが大きく順位を下げてしまったとしても、アクセスにそこまで大きな影響をあたえることがありません。
そのため、比較的安定的な集客が実現できるようになります。
ロングテールSEOのデメリット
次に、ロングテールSEOの3つのデメリットについてみていきましょう。
リソースが必要になる
ロングテールSEOで狙っていくロングテールキーワードは、検索ボリュームが少ないというデメリットがあります。
そのため、アクセスを多く集めたいと思った場合は記事を大量に制作しなくてはならず、多くの費用と時間、手間がかかることになります。
コンテンツ管理が大変
ロングテールSEOでは大量の記事を用意する必要があると紹介してきましたが、そうなると、当然管理も大変になります。
上位表示を実現するためには分析や改善も必要になりますが、それらの工程も含め、コンテンツの管理に時間と手間がかかるということを覚えておきましょう。
流入数0のリスクがある
初めてロングテールSEOに取り組む方の多くが、検索需要のないキーワードで記事を制作してしまいがちです。
その場合、どれだけいいコンテンツが作れたとしても、そもそもの需要がないため、検索からの流入が0のまま推移していくというリスクがあります。
ロングテールキーワードの調査方法
ここからは、ロングテールSEOに取り組んでいきたいと考えている方のために、効率的なロングテールSEOの進め方について紹介していきたいと思います。
Googleのサジェスト欄で探す
Googleの検索欄にキーワードを入力すると、自動的に補完される候補(サジェスト)が表示されます。
このGoogleのサジェスト欄を活用することで、ユーザーの検索意図を把握しやすくなります。
たとえば、「SEO 対策」と入力すると、「SEO 対策 方法」「SEO 対策 初心者」といったロングテールキーワードが表示されます。
これらのサジェストワードは、実際に検索されている傾向のあるキーワードであるため、ロングテールキーワードの候補として非常に有効です。
さらに精度を上げるには、ラッコキーワードなどのSEO対策ツールと併用するのがおすすめです。
ツールでロングテールキーワードを選定する
まず初めに、記事単体で狙っていくロングテールキーワードの選定をおこなっていきましょう。
ロングテールSEOでは、一つ一つのコンテンツで集められるアクセスが少なくなってしまうので、より多くのキーワードを選定していく必要があります。
ロングテールキーワードの探し方
ロングテールキーワードの探し方には、二通りの探し方があります。
一つ目の探し方は、サジェストツールを活用した探し方です。
サジェストツールを使って3語や4語の複合キーワードを探し、キーワードプランナーで検索ボリュームを確認していきます。
二つ目の探し方は、サーチコンソールを使った探し方です。
サーチコンソールでは、既存のコンテンツに流入しているクエリ(検索キーワード)のデータが見られるので、その中からユーザーのニーズがありそうなものを探していきます。この場合、既存のコンテンツに追加することが難しいキーワードをピックアップしていくようにしましょう。
ツールについてはこちら
ロングテールSEOで注意すべき点
最後に、ロングテールSEOを実施していく場合の注意点についてみていきましょう。
コンテンツの重複
ロングテールSEOでは記事を大量に用意していくので、キーワード選定が甘いと、コンテンツが重複してしまいます。
コンテンツが重複すると、Googleがどの記事を評価したらいいのかで迷ってしまうため、結果的に評価を分散させてしまうことになります。
そうなると当然上位表示を実現しにくくなるので、キーワード選定の段階で重複するようなコンテンツが発生しないよう気をつけましょう。
ミドル・ビッグワードに繋がらない
ロングテールSEOは内部リンクの活用が鍵になります。
そのため、内部リンクで他の記事に繊維させにくくなってしまうようなキーワードを選定するべきではありません。
内部リンクを一つも貼れず、孤立してしまうようなコンテンツばかりを作ってしまうと、CVを発生させることが難しくなってしまったり、ミドルキーワードやビッグキーワードでの上位表示が実現できなくなってしまったりするので注意してください。
中途半端に取り組む
ロングテールキーワードは検索ボリュームが少ないため、競合も多くありません。
しかし、だからと言って、中途半端なコンテンツで上位表示できるようなものでもありません。
ロングテールSEOで成果を出すためには、用意したコンテンツを上位表示させることが必須です。
そのために、コンテンツの質を高めることを徹底し、良質なコンテンツを作っていく必要があります。
中途半端に取り組むと、リソースを投入したのにアクセスが全く伸びないという事態になってしまいかねませんので、注意してください。
まとめ
SEO対策の基礎とも言えるロングテールSEOについて紹介してきました。
ロングテールSEOは、「塵も積もれば山となる」を体現しているSEO対策の方法になるので、コツコツと長期的に対策を進めていくようにしましょう。
時間と費用のかかる方法ではありますが、その分正しい方法で取り組めば成果を出せる方法でもあるので、今回の記事で紹介してきた内容を参考にしながら、ぜひ取り組まれてみてはいかがでしょうか?
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