リスティング広告はSEOに影響する?2つの違いや上手な併用方法を解説
自社サイトへの流入を増やすためには、リスティング広告とSEO対策の上手な併用が必要です。しかし、「リスティング広告はSEOに影響するのか」「どのように併用すればよいか」などの疑問がある方もいるでしょう。
本記事ではリスティング広告とSEO対策の関係性や、効果的な併用方法を紹介します。Webマーケティング施策を成功させたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
リスティング広告とSEO対策の違い
リスティング広告とSEO対策の違いは、下表のとおりです。
リスティング広告 | SEO対策 | |
---|---|---|
ターゲット | ニーズや課題が明確になっている顕在層 | 潜在層~顕在層 |
目的 | ・自社サイトへの流入増加
・見込み顧客の獲得 |
・自社サイトへの流入増加
・認知拡大 ・見込み顧客の獲得と育成 |
効果が発揮されるまでの期間 | 短い | 長い |
コスト | ・広告がクリックされるたびにかかる
・キーワードマッチの設定によっては費用対効果を高められる |
・コンテンツ作成後の追加コストは少ない
・情報のアップデートや検索順位の変動に応じた施策のコストはかかる |
また、流入・流出経路もリスティング広告とSEO対策で異なります。
- 【リスティング広告】
- 検索
- 検索結果の画面上部に表示
- クリックするとLPなどへ遷移
- CV、または離脱
- 【SEO対策】
- 検索
- Googleの評価が高い順に表示
- クリックするとWebサイトへ遷移
- (サイト内を回遊)
- CV、または離脱やLPへ遷移
上記からもわかるとおり、リスティング広告は基本的に記事よりも上に表示されます。そのため、記事の検索順位によっては、リスティング広告が自然検索のクリック数を奪う構造になりかねません。
例えば、記事が1~3位に表示されている場合、無料で得られるはずの見込み顧客を有料の広告に取られてしまいます。このような状況を避けるためには、定期的な効果測定と臨機応変な施策の実行が必要です。
なお、リスティング広告にかかるコストや改善方法については、こちらの記事で解説しています。広告の費用対効果を上げたい方は、あわせてチェックしてみてください。
リスティング広告はSEOに影響する?
ここでは、リスティング広告とSEOの関係性について、Googleの公式見解と実情の2つを見ていきましょう。
Googleの公式見解は「影響しない」
Googleは、2012年に「広告はSEOに影響しない」と明言しています。
参照:Google Search Central|Do AdWords customers get special treatment in organic search results?
広告を通じて発生するユーザーのアクションは、検索順位を上げる手助けにはならず、逆に下げる要因にもならないとのことです。この発言を受けて、今日まで「リスティング広告をはじめとしたWeb広告はSEOに影響しない」と言われ続けています。
ただし明言されたのは2012年と、10年以上前です。その間に、Googleは何度もアルゴリズムをアップデートしていきました。ゆえに、「今は違うのでは?」と感じるSEO対策担当者も増えています。
実情は「影響ゼロとは言い切れない」
実情を見ると、「広告はSEOに影響がある」といえる状況も発生しています。
例えば、広告を出している間に、同じキーワードを扱っているページのクリック数が増えるケースが少なくありません。クリック数が増える背景には、次のようなユーザーやGoogleの動きが推測できます。
- 広告から自社サイトへ流入
- 遷移先のページに満足し、ブックマーク
- 直接訪問が増加
- 需要が高いサイトだとGoogleが判断評価が高まり、検索順位が向上
- 検索結果画面での露出が増え、クリック数が増加
上記を見ると、4の時点で広告がSEOに間接的な影響を与えています。そのため、今後のSEO対策は、広告の影響も考慮に入れる必要があるといえるでしょう。
SEOに好影響を与える広告の使い方
SEOに好影響を与える広告の使い方は、主に次の3つです。
- 広告の出稿で認知拡大を図る
- ユーザーニーズの把握に活かす
- タイトルのテストに使う
それぞれ詳しく見ていきましょう。
広告の出稿で認知拡大を図る
広告によって企業名やメディア名の露出機会が増えれば、指名検索やサイテーションの数が増えるメリットがあります。
認知が拡大し多くのユーザーがSNSなどで言及する状態は、被リンクと同様です。Googleの評価が高まり、検索順位の上昇が期待できます。
出稿する広告の種類はリスティング広告だけでなく、ディスプレイ広告やTwitter広告も有効です。特に、TwitterのようなSNSは情報伝搬力が高く、認知拡大に最適なプラットフォームといえます。
SEO対策におけるSNSの活用方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
ユーザーニーズの把握に活かす
広告は、SEO対策の中でユーザーニーズを把握する際にも役立ちます。以前は検索クエリ、つまりユーザーが検索窓に入力する言葉がニーズ分析で活用できました。しかし、近年はWebサイトのSSL化(暗号化)が進み、検索クエリの把握が難しくなっています。
一方、広告の出稿後はツールを利用すると、検索クエリごとのボリュームを閲覧可能です。具体的には、キーワード選定や単価調整に使えるGoogleキーワードプランナーを活用できます。
広告とSEO対策の併用はユーザーニーズを理解し、満足度の高いコンテンツを作る上でも役立つといえるでしょう。
タイトルのテストに使う
SEO対策では、ページタイトル(titleタグ)がクリック率などに影響します。しかし、タイトルの効果測定には数か月、最低でも2〜3か月は必要です。
そこで役立つのが、広告を使ったタイトルのテストになります。広告は即効性がある分、短期間で効果測定できる点がメリットです。反応がよい広告タイトルが特定できれば、それをアレンジしてページタイトルに活かせます。
SEO対策の効果測定について詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
リスティング広告とSEO対策は上手に併用しよう!
リスティング広告とSEO対策は、ターゲット層や効果が出るまでの時間などが異なります。しかし、近年では広告がSEOに影響していると推測されるケースも少なくありません。そのため、今後のSEO対策では広告運用も大切になってきます。
自社サイトへの流入をさらに増やしたい方は、リスティング広告とSEO対策を上手に併用しましょう。
なお、当社ではSEOコンサルティングやWeb解析サービスを展開しています。「広告の費用対効果が低い」「広告とSEO対策の併用ノウハウがない」などのお悩みがある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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