DSP広告とは?広告配信の仕組みと効果的な運用方法について解説

更新日:

投稿日:2021.04.26

DSP広告とは?広告配信の仕組みと効果的な運用方法について解説

この記事を読んでいる方は、

とお考えではないでしょうか?

この記事ではDSP広告を検討している広告代理店の広告担当者の方に向けて、DSP広告についてポイントを紹介しています。

この記事を読んだ後には、DSP広告について詳しくなっています。どうやって、DSP広告を選定したらいいか分かるようになるので是非最後までご覧ください。

では早速、「DSP広告とは?」を解説していきます!

DSP広告とは?

DSP広告とは、DSP(Demand Side Platform)を通して配信されるディスプレイ広告になります。広告主が狙いたいターゲットのユーザーに対して効果があり、リアルタイムに広告の入札が行われるものです。

簡単に言えばバナー広告の1種類です。もともとバナー広告は、広告を出したい媒体の広告枠を買い付けるというものになります。

しかし媒体ごとの設定が大変ということで、複数の媒体を集めたアドネットワーク、複数のアドネットワークを管理できるアドエクスチェンジが登場しました。

そして複数のアドネットワークやアドエクスチェンジを横断して広告配信できる広告主側のプラットフォームがDSP広告になります。

DSP広告は、リスティング広告に比べて配信されるユーザーが広いです。なぜならリスティング広告は、検索結果に対してのみの広告配信だからです。

ディスプレイ広告についてはこちら

ディスプレイ広告とは?リスティング広告との比較まとめ

DSPの仕組み

DSPの基礎的な仕組みは、次の通りです。

SSPとは、Supply Side Platform(サプライサイドプラットフォーム)の略で、媒体側の収益を最大化させるためのプラットフォームです。

この後、WEBページは最高額のDSPに広告をリクエストし、広告枠に広告が表示されます。

運用方法の流れが以上で、このような循環が、私達の見ているメディアの裏側では行われているのです。

DSP広告のメリット

DSP広告のメリットについて、一つずつ説明していきます。

ユーザー単位での配信が可能

メリットの一つ目は、ユーザー単位での配信が可能ということです。ターゲットユーザーへピンポイントに絞って配信することができます。

これは、広告に関して強い興味関心を持っているユーザーにアプローチできるので、大きなメリットと言えるでしょう。

特定のターゲットにフォーカスせず、幅広いユーザーに対してアプローチするアドネットワークとは真逆の特徴になります。

そもそもDSP広告は、複数のアドネットワークへの配信を一元管理することができるものです。

DSP広告とアドネットワークの比較をするのもいいですが、両方併用して試してみるのもいいでしょう。

より詳細なターゲティング配信が可能

次のメリットとしては、より詳細なターゲティング配信が可能となります。これはDSPを提供している会社が持つ、独自の顧客データを元にターゲティングが可能であるということです。

顧客データの性別、年齢、趣味嗜好などからターゲティングをして配信することが可能となり、費用対効果の良い配信をすることができます。

また、類似オーディエンスの配信なども可能です。

これは過去に購入したり資料請求をしたユーザーに似たユーザーへの広告配信をすることができます。このようなターゲティングによる広告配信をすることで、成果を上げることはもちろん、費用対効果も上がってくるでしょう。

自動化運用で工数を削減できる

次のメリットとしては、自動化運用することができ、工数を削減できるというものです。これは、入札調整や、クリエイティブなどを半自動的に最適化してくれるため、工数が大幅に削減できます。

GDN(Googleディスプレイネットワーク)やYDN(Yahoo!ディスプレイネットワーク)などで手作業で入札単価の調整や、広告配信の調整などを行っていた運用方法に比べて、DSP広告であれば、それらを半自動的に行ってくれます。

その作業の分をクリエイティブ広告の分析などに時間を回すことができるため、効果的な広告配信をすることができるでしょう。

DSP広告のデメリット

DSP広告の基礎的なデメリットは、次の通りです。

配信されるサイトが不明確

デメリットの一つ目は、配信されるサイトが不明確なことがあるということです。

使用するDSP広告の会社によって、広告の掲載先が提示されるところと、されないところがあります。

広告の掲載先が提示されない場合には、どこでどのような広告が表示されているのか分からないで運用することになります。

またDSP広告は、配信先の媒体を指定することができません。

さらには媒体単位で、どれほどCVが取れたかやクリック率等の効果検証ができないこともあります。

DSP広告サービスによって効果に差が生まれる

次のデメリットとして、DSP広告サービスによって効果に差が生まれることがあります。それは、各サービスによって連携している配信媒体や、顧客情報、配信アルゴリズムなどが異なるためです。また、これらが異なれば当然、商材との相性があります。

したがって、自分の会社の商品やサービスが、どのようなDSP広告の会社とマッチするのかを見極めていく必要があるでしょう。

例えば自分の会社の商品が、男性向けをターゲットとしている商品を扱っている場合には、男性向けの広告媒体を持っているDSPの会社がいいです。

DSPの選定方法と国内主要DSP

DSPの選定方法と国内手法DSPの種類一覧について紹介します。

DSP選定の4つのポイント

幅広いDSPのサービスがある中から、自分の会社はどのようなDSP広告を選定していったらいいのか、ポイントを紹介していきます。

配信デバイスを確認

まずは、各DSPの配信デバイスが何なのかについて確認していきましょう。サービスによっては、配信されるデバイスが「PCのみ」とか「スマホのみ」となっていることがあります。

自分の会社の商品がどのようなデバイスとの相性がいいのか、確認してDSP広告を選ぶといいでしょう。

例えば扱う商品が若者向けである場合には、スマホへの配信が多い方がいいなどが参考になります。ユーザーが閲覧するシチュエーションをイメージして、決定するといいでしょう。

連携しているsspの確認

連携しているSSPの確認をするといいでしょう。つまり各DSPサービスの配信先についての確認です。

連携先のSSPによっては、そのDSPサービスでは、意図したターゲットに配信することができないということもあるので、とても重要な確認です。

例えば、商品が女性向けの案件なのにも関わらず、男性向けメディアとしか連携していないというような場合は、避ける必要があります。

また特定のメディアへの出稿が希望な場合にも、そのメディアが含まれているかチェックするといいでしょう。

ターゲティング条件の確認

DSP広告を配信する際のターゲティング条件も確認するといいです。

どのサービスも、年齢や性別に関するターゲティングは共通でしますが、「地域、年収、職業、趣味」など細かい条件が異なってきます。

自分の会社の出稿についてどこまで細かく条件を付けるか決め、社内でターゲティングについては明確にしておくといいでしょう。その上で、条件の合うDSP広告を選ぶといいです。

配信目的を確認

広告配信の目的をしっかり確認するといいでしょう。配信するにしても、それはブランド作りが目的なのか、販売目的なのか、販売にしてもチャネルはECなのか、店舗なのかをはっきりさせます。

その目的に合った、DSP広告サービスを選ぶといいでしょう。DSPサービスによって、それぞれの目的を強みとしている違いがあります。

DSPサービスごとの比較をすることで、決定していきましょう。

国内主要DSP5選

国内主要DSP5選の一覧が次のようになっています。

MicroAdBLADE

MicroADBLADEは、株式会社マイクロアドが運営する国産DSPサービスです。国内売り上げシェアは国内最大規模となっています。導入ユーザー実績が1万社以上という数です。

在庫規模も国内最大級となっており、月間700億インプレッションあります。ROI最大化を目的としたディスプレイ広告を行うことができます。

kanter、goldspotなどの連携もできており、CPA最適化が進んでいることも特徴の一つです。またWEB上の行動・属性データだけでなく、購買データなど様々なターゲッティングができるという利点もあります。

Criteo

Criteoは、CRITEO社が提供しているDSP広告サービスで、世界中に配信しています。Googleに次ぐ世界2位のリーチ数があるアドネットワークです。ユーザーごとに最適な配信をするダイナミックリターゲティングを採用しているのが特徴です。

中に搭載されているエンジンCriteo AIエンジンは、DCO+、商品レコメンド、予測入札機能を有しています。月間ユニークユーザー数が4万人以上という導入の条件があります。

logicad

logicardは、ソニーグループのマーケティング技術を利用して作られたソネット・メディア・ネットワークス株式会社が提供するDSPサービスです。

特徴としては、0.003秒の平均処理速度で、RTBのタイムアウトによる機会損失を防いでいます。

さらには独自の人口知能技術「 VALIS-Engine 」によるlogicardの膨大なデータを分析し、予測し効果的な広告配信を行えます。

配信ドメインを全て開示しているだけでなく、不適切な掲載先を除外できる利点があります。

ADMATRIX DSP

ADMATRIX DSPは、株式会社フルスピードが運営するDSPサービスで、国内最大規模のIPアドレスデータベースと連携しています。業種にターゲティングができるBtoBマーケティング支援やABMを得意とするDSPサービスになります。

在庫保有数が国内最大級で、月間2,000億インプレッションです。また独自ネットワークであるPolymorphicAds(ポリモフィックアドス)により、動画配信にも対応しています

FreakOut

FreakOutは、株式会社フリークアウト・ホールディングスが提供するDSPサービスで、国内最大級の広告枠在庫を持っています。その数、2500億インプレッションです。

この会社は、日本で最初にDSPの市場天界に成功した会社になります。広告の配信先設定や配信結果をもとにして、DSP広告の配信を最適化します。

その他の特徴として、提携しているSSP(広告配信先)がとても豊富です。広告の種類としては、ブランド施策に長けています。

DSP広告の入札・課金方法

DSP広告の入札・課金方法について説明します。

CPC課金

CPCとはCost Per Clickの略で、1クリックあたりにかかる広告費です。CPC課金とは、広告が表示されるだけでは課金されず、閲覧したユーザーがクリックすると課金される広告になります。

広告主にとっては、クリック率の低い場合には費用対効果が良くなり、商品やサービスを販売するための広告に向いているでしょう。

クリック率が低いとは、例えば0.1%程度のときです。クリック率が高いとは、1%以上あるときになります。

DSP広告のCPC課金相場は、1クリックあたり50円~100円と言われています。他には、表示時間単位で課金されるGTSというものもあります。

CPM課金

DSP広告で主流となっている課金方法がCPM課金です。CPMとは、Cost Per Milleの略で1000回インプレッションあたりの広告費を表します。CPM課金とは、広告表示が1000回表示されるごとに課金されます。

クリック率が高い広告の場合には、CPMが有利です。

DSP広告は、ターゲティングの進化等により、クリック率が改善してきています。そのためCPC課金よりもCPM課金の方が、主流になってきたのです。

当社のDSP広告の成功事例

ここでは当社デジタルトレンズのDSP広告事例をご紹介します。

【事例1】美顔器EC

BtoC向け美顔器商材ということもあり、定期的なバナー制作と効果検証を実施することによって、よりターゲットのユーザーに刺さるバナーを追求。また、LP制作も実施し、ヒートマップ解析を継続して行うことによって、CVRを改善。LPページ別でリターゲティング配信を行うことによって、より確度の高いユーザーの流入を確保することに成功。

広告費 CV CVR CPA
¥150,000 23 3.17% ¥6,522

【事例2】アニメグッズEC

ユーザーが広告に接触してからの期間(リーセンシー)ごとに投下予算を最適化することによって、よりユーザーの確度に合わせた予算最適化実現。また、イベントや繁忙期に合わせた予算調整をすることで、ROAS300%超を達成。

広告費 CV CVR CPA
¥768,056 215 0.43% ¥3,572

【事例3】タクシー求人・転職支援(BtoC)

  • 商材:タクシー求人・転職支援(BtoC)
  • 広告媒体:KANADE
  • 成果指標:無料相談予約

定期的なバナー制作と効果検証を繰り返すことでクリエイティブの精査を実施。DSP広告独自のデータを活用したパーソナライズリータゲティング配信を行うことで低CPAを実現。また、配信オーディエンスを定期的に精査することで、高いCTRを維持。

広告費 CV CVR CPA
¥544,058 21 0.08% ¥25,908

まとめ

DSP広告とは、DSP(Demand Side Platform)を通して配信されるディスプレイ広告でした。広告主が狙いたいターゲットのユーザーに対して効果があり、リアルタイムに広告の入札が行われるものです。簡単に言えばバナー広告の1種類です。

DSP広告のメリットは、以下の通りです。

DSP選定には、次の4つのポイントがありました。

自社の広告配信の目的を明確にして、自社にあったDSPサービスを見つけていきましょう。

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