Web広告効果測定に必ず必要な考え方とは?分析ポイント8個を紹介
ウェブページを持つ企業にとって、今やウェブ広告はアクセスを獲得するために必須のツールといっても過言ではありません。
多くの企業が、リスティング広告、SNS広告などを駆使してオンライン集客に取り組んでいます。
しかし、ウェブ広告の配信を行っている企業でも、適切な分析・効果測定をできている企業は多くありません。
とりあえず色々な指標をチェックしてみる、とりあえずデータをまとめてみる、など「分析のための分析」で終わっているケースが非常によく散見されます。
今回は、ウェブ広告の効果測定を行うための基本的な考え方や、具体的に見るべきポイントを紹介していきます。
※2023年7月にサポート終了!GoogleAnalytics(UA)からGoogleAnalytics4への移行が終了していない方はこちらをご参照下さい。※
目次
広告効果測定の基本的な考え方のコツ
まずは、広告効果のどこを見ればいいのかわからない…という方に、基本的な考え方のコツを解説します。
マーケティングの基本的な考え方
広告の効果測定といっても、結局は顧客の購買行動をスムーズにするマーケティング活動です。
「顧客の購買行動を促す」というマーケティングの視点を持つことで、広告効果測定の本質が見えてきます。
ユーザー目線で仮説を立てる
広告の効果測定では、どうしても数字ばかり見えてしまい、その背景にあるユーザーの心理を忘れがちです。
数字の変化のみに振り回されるのではなく、なぜその数字が変化したのか?をしっかりと考察することが大切です。
ターゲットと目標を設定する
広告配信を行うターゲット層については、しっかりとペルソナをたてて設定しておくことが重要です。
配信ターゲットが漠然としていると、広告の結果をどのように分析するかに関しても方針がぶれてしまいます。
また、広告の配信を行う目標を明確にしておくことも非常に大切です。
なぜなら、目標の種類によって効果測定で重視する指標も変化するからです。
例えばWebサイトからの商品の購入を増やすことが目標であれば、CVやCVRを重点的に見るべきですが、一旦PV数を増やすことが目標ならば、CV数よりもクリックの数を重視すべきです。
このように、配信の目標を設定することは、広告の効果測定の方針を立てる上で非常に重要です。
仮説検証はスピーディーに
効果測定とは、広告の成果データを見て仮説を立て、それを検証することで効果の改善をしていくサイクルのことです。
このため、このサイクルをスピーディーに回すことが、効果測定をする上で非常に重要なポイントになります。
ウェブ広告の成果であれば、遅くとも数日以内には反映されるため、さぼらず定期的にチェックして仮説検証のサイクルを回すことが大切です。
まずは成果を見る
マーケティングで大切なことは、ターゲットと目標を適切に設定し、ユーザー目線で仮説検証をスピーディーに行うことです。
しかし、これだけでは「広告データのどこを見ればいいかわからない…」という方も多いでしょう。
このような場合は、まずはシンプルに一番重要な点だけをチェックするのがオススメです。
具体的には、成果=CV数をまずはチェックするべきです。
CV数で広告の効果を評価して仮説を立てることができれば、その仮説が大きく外れることはありません。
また、明確なCVであれば、社内で解釈が割れることも少ないでしょう。
広告別にデータを見る
リスティング広告、ディスプレイ広告では、常に数種類の広告を出稿しているケースがほとんどです。
しかし、このような場合に「この広告キャンペーン全体」「バナー広告全体」といった次元で分析を行おうとしても、明瞭な分析ができません。
なぜなら、広告の内容や出稿されているメディア、キーワードでユーザーの動きが異なってくるからです。
このため、広告別でデータを分析するのが非常に効果的です。
バナーであればクリエイティブ、リスティングであればキーワードの中で成果に繋がっているものを見つけることで、予算配分などの戦略が立てやすくなります。
各種広告をツールで一元化して見る
ウェブ広告といっても、出稿する媒体は一つとは限りません。
Googleのリスティング、Yahooのリスティング、Twitter、Instagram、など複数の媒体の広告を管理するのは非常に大変です。
出稿する媒体が増えてくると、管理画面へのログインや、レポートを管理するだけでも相当な工数を割く必要が出てきます。
Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを使えば広告をまとめて分析することは可能ですが、あくまでもアクセス解析ツールのため、「広告Aと広告BのCVRの違い」などの広告効果はチェックできません。
そこで、様々な広告の成果をまとめて確認できる広告効果測定ツールを導入するのがオススメです。
広告効果測定ツールを用いれば、複数の広告をまとめて管理できるだけでなく、各種の広告間でCVが重複してカウントされてしまうリスクを防ぐこともできます。
広告効果測定で見るべきポイント
上記で、ウェブ広告の効果測定を行う際の基本的な考え方を述べました。
ここからは、効果測定をするにあたって見るべきより具体的なポイントを解説していきます。
指標を使い分ける
広告の成果を分析するためには、成果=CVをベースにするのが基本です。
しかし、広告の効果測定において、CV以外にも重要な指標は多く存在します。
まずは、CV以外の基本的な指標とその使い方を解説します。
CTR
CTRとは、クリック回数を表示回数で割ったもの、すなわちクリック率のことです。
どれくらいの割合で広告クリックされたかが分かるため、広告のクリエイティブの魅力度を測るのに効果的です。
CVR
CVRはコンバージョンレートの略で、コンバージョンした回数をクリック回数で割ったものを指します。
広告の成果を分析する際に、CVと並んで最も重要な指標の一つです。
例えばCV数が多くても、CVRが悪ければ、ランディングページに改善の余地があると判断できます。
ROAS
ROASとは、広告の費用対効果のことを指し、広告経由の売上を広告費で割って算出します。
ROASをみることで、媒体に投下した広告費全体が、売上に見合っている状態なのかを分析することができます。
アトリビューション効果を認識する
アトリビューション効果とは、広告の間接的な効果のことを指します。
一般的に初めて広告を閲覧したり、クリックするユーザーが、そのタイミングでCVまで至ることは少ないため、広告の間接的な効果を測ることは非常に重要です。
直接的な効果が低いように見える広告が、実は他の広告経由のCVに大きく貢献していた、というケースもよくあります。
特に、ユーザーが複数の広告に接触している割合が多い場合、アトリビューション効果を分析する重要性は高まります。
iphoneユーザーに注意する
スマートフォンの普及に伴い、今ではPCサイトと並行してスマホ用サイトを設計したり、スマホ向けに広告を出稿するのが一般的になっています。
広告の効果測定をする場合も、スマホからのCVとPCからのCVを比較して予算戦略を立てる企業が多いでしょう。
しかし、注意しておきたいのが、iphoneのsafariブラウザでは、広告接触やCVが正確に計測できないという点です。
iphoneのsafariブラウザでは、一般的に広告接触やCVの計測に利用される3re party cookieがデフォルトでブロックされているためです。
このため、safariブラウザでの広告接触やCVを正確に計測するためには、safariにブロックされない1st party cookieを利用している計測ツールを使う必要があります。
サイトの直帰率をチェックする
出稿している広告の成果が悪く、キーワードやクリエイティブを変更しても効果が上がらない場合、広告が課題でない場合があります。
特に広告のクリック率が高いにも関わらず、CV数が上がらない場合は要注意です。
この場合、広告のリンク先、すなわちランディングページに問題がある可能性があります。
広告がいくら魅力的でも、ランディングページが分かりづらければ、ユーザーは離脱してしまうからです。
このようなランディングページの課題を一番簡単に発見できるのが、「直帰率」です。
直帰率をチェックすることで、ランディングページでどのくらいのユーザーが離脱しているのかを測ることができます。
直帰率が90%を超える場合は、ランディングページのユーザビリティの問題や広告の訴求とのミスマッチが起きていると考えた方がよいかもしれません。
ウェブ広告の分析を効果的に行うために
広告の効果測定をする上で重要な考え方や見るべきポイントを8つ紹介しました。
広告の効果測定を適切に行うためには、一指標を分析するミクロの視点と、広告間での動きを一元化して分析するマクロの視点の両方を使い分けながら、スピーディーに仮説検証を行っていくことが非常に重要です。
しかし、効果測定に関する知見が少ない人が適切な効果測定を行う為には非常に多くの工数を割く必要があります。
そこでオススメなのが、専門家への依頼です。
広告の効果測定に関する知見が豊富なWebコンサルティング専門の会社へ効果測定を依頼することで、プロの視点で適切な分析を手に入れることが出来ます。
また、WEbコンサルティングを専門に行っている会社は、事業会社が導入していないような最新の測定・分析ツールを所有していることも多く、自社でツールを導入するよりも費用対効果が見込めます。
例えば、弊社デジタルトレンズでは、一般的な測定ツールを使った効果測定に加え、ページのどの部分を集中的に閲覧しているかを測定できるヒートマップ分析を導入したWebコンサルティングなども提供しています。
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