EEATって何?SEO対策で重要なGoogleの評価基準と対策を解説
オウンドメディアなどの担当者なら、SEO対策の一つとして「E-A-T」が重要と聞いたことがあるのではないでしょうか。
2023年に入り、AIによる文章の自動生成ツールである「ChatGPT」が注目を集め、AIによる記事生成は、SEOにどのような影響を及ぼすか気になる方も多いでしょう。
Googleは2022年12月、品質評価ガイドラインに定義されてるE-A-Tについて、Experienceの「E」を追加し、「E-E-A-T」を評価する旨を発表しました。
本記事では、E-E-A-Tとは何なのか、SEO対策におけるE-E-A-Tの重要性、E-E-A-Tの評価を高める方法を解説します。
自社サイトのSEO対策を見直したい方はぜひ最後までご覧ください。
目次
E-E-A-T(旧E-A-T)とは?
E-E-A-Tとは、Experience(経験)・Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trustworthiness(信頼性)の頭文字で構成される造語です。
2022年12月15日に発表され、検索結果の評価を改善する指標として、「経験」を追加しました。
そもそもE-A-Tは、「良いコンテンツとは?」を判断する指針のひとつで、品質評価ガイドラインには「非常に重要」と記載されています。
Googleとしては、信頼に値し、質の高いコンテンツを検索結果に表示し、「ユーザーが使いやすい検索エンジンを目指す」という基本原則に変わりありません。
E-E-A-Tという4つの指標に基づき、高品質なコンテンツを制作するのがSEO対策の基本的な考え方と言えるでしょう。
Experience(経験)
経験としてコンテンツに求められる例として、2022年12月の発表では以下のとおり書かれています。
- 実際に製品を使用している
- 実際にその場所を訪問している
- 経験を伝えている
上記のような、コンテンツに「ある程度の経験を盛り込んでいるかどうか」も評価することを公言しています。
コンテンツにオリジナリティを出して差別化する上で、サービスを実際に使った感想や実体験などが重視されるようになったことは押さえておきましょう。
(参考元:Google検索セントラル)
Expertise(専門性)
専門性とは、名前のとおり発信内容が何らかのジャンルに特化していることをいいます。
さまざまなジャンルの内容を発信するメディアより、ジャンルを特化させたメディアのほうが、Googleから高い評価を獲得しやすい傾向にあるのです。
なんでも取り扱う総合デパートも便利ですが、野菜や魚に特化したお店のほうが、扱う種類や鮮度も豊富なイメージを持つのではないでしょうか。
SEOを意識するなら、扱うテーマはひとつの分野に絞り、専門性を高めましょう。
Authoritativeness(権威性)
権威性とは、扱う情報に関して「誰がまとめているか」を見る指標です。
体調不良の原因などを検索した際、業界30年のベテラン医師がまとめた記事を見つけたら、その記事に書かれた内容を正しいと判断する人が多いのではないでしょうか。
このような発信者の権威性に限らず、サイトの運営期間や多くのサイトから被リンクを獲得しているなど、サイト自体の権威性も重要です。
検索者が権威あるサイトを評価するように、Googleも権威性を評価基準のひとつにしています。
Trustworthiness(信頼性)
信頼性とは、読者・ユーザーにとって信用できるかどうかを表す指標です。
品質評価ガイドラインには「信頼性は最も重要なものです」と記載されており、E-E-A-Tを下支えする根本的な指標といえます。
運営者情報の開示はもちろんですが、官公庁などから適切に引用し、情報の信頼性を確保することが重要とされています。
情報発信に責任を持つ姿勢を示すように心がけましょう。
検索評価ガイドラインはWeb担当者なら必見
E-E-A-Tに関してより深く理解したい方は、「検索品質ガイドライン(英語)」にざっと目を通しておくことをおすすめします。
「これをやれば検索上位表示できる」という内容は書かれていませんが、SEO対策のヒントが書かれているので、オウンドメディア担当者の方は把握しておきましょう。
当社においてもSEO対策に関する具体的なご提案ができますので、ご不明点があればお気軽にご相談ください。
(参考元:検索品質ガイドライン(英語))
SEO対策でもE-E-A-Tの考え方が重要に
検索順位を決める指標には200以上の要素があると言われており、SEO対策に絶対的な正解はありません。
SEO対策においてE-E-A-T(E-A-T)が重要であることは事実ですが、E-E-A-Tはあくまで、Googleの検索システムが的確な情報を提供しているか判断する指標です。
つまり、E-E-A-Tが検索順位に直接影響するわけではありません。「E-E-A-Tの観点で優れていると評価できるコンテンツは、検索上位表示に値する」という程度で理解しておきましょう。
YMYL領域では特に重視される傾向
E-E-A-Tは、YMYL(Your Money or Your Life)領域でとくに重視される傾向にあります。
品質評価ガイドラインでは、「健康や安全、幸福、経済」などのお金や命に直接的な影響を与える可能性のあるジャンルについて、より慎重に評価しています。
誤った情報で命を落とすようなことがあっては、検索エンジンとしての信頼は担保できません。そのため、YMYL領域で上位表示を狙うのは、ほかのジャンルに比べて難易度が高い傾向にあります。
オウンドメディアのジャンルがYMYL領域に該当する場合は、情報の正確性や信頼性に細心の注意を払い、専門家の監修や権威ある立場からの発信を心がけましょう。
Googleの理念は「読者ファースト」
「Googleが掲げる10の事実」には、会社のモットーとしてあるべき姿がまとめられています。そのひとつ目に掲げられているのが『ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる』です。
要するに、Googleは「読者ファースト」をとても大切にしています。つまり、コンテンツの提供者も読者ファーストでいることが重要なのです。
E-E-A-Tという指標が生まれましたが、「読者の悩みを解決するコンテンツの提供」という軸は、これからも変わらないことは覚えておきましょう。
(参考元:Google が掲げる 10 の事実)
E-E-A-Tの評価を高める具体的な方法
E-E-A-Tの評価を高めることで、間接的ですがSEO対策として効果を発揮します。それぞれの項目に関して、E-E-A-Tを高める方法をみていきましょう。
Experience(経験)・Expertise(専門性)の高め方
コンテンツの経験や専門性を高める方法には、大きく以下の3つが考えられます。
- 実体験をベースにする
- ジャンルを特化させる
- ページ同士を内部リンクでつなぐ
商品やサービスを使っていないのに、レビュー記事は書けません。コンテンツを作成する際において、実体験があるのは大前提です。さらに、その商品を複数回・数年間・全モデル使用しているようなユーザーのレビューほど、経験の独自性は高まります。
また、専門性を高めるには、ジャンルを特化させるべきです。オウンドメディアの場合はある程度ジャンルを絞っていると思いますが、最も得意な主力事業に関するジャンルを扱いましょう。
さらに、関連記事を内部リンクでつないで回遊性を高めることで、サイト全体の専門性を上げる評価につながると言われています。「このメディアを見れば〇〇はすべて解決できる」という、専門的なメディアを目指しましょう。
Authoritativeness(権威性)の高め方
権威性を高める方法は、大きく分けて以下の3つがあります。
- 専門家に執筆を依頼する
- 被リンク・サイテーションを獲得する
- 運営者情報を開示する
その道のプロと言われる人にインタビューを依頼したり、寄稿記事を依頼したりして、権威のある立場を借りるのも一つの方法です。もちろん、特定のジャンルを長年発信し続けて、専門家ポジションを確立するのもよいでしょう。
また、質の高いコンテンツを作成すれば、自ずと被リンクを獲得できるようになります。被リンクに限らず、サイテーション(例:〇〇の紹介内容がすごく参考になった)の獲得も効果的です。
誰でも今すぐにできることとして、メディアの運営者や執筆者を開示するのも、権威性を上げる際のポイントになります。
Trustworthiness(信頼性)の高め方
信頼性を高める方法は、以下の3つがおすすめです。
- 専門家から監修を受ける
- 定期的に更新する
- Googleビジネスプロフィールに登録する
専門家から記事の監修を受けるのは、信頼性を高める効果的な手法です。お金に関する発信についてライターに依頼したとしても、FPの監修があれば信頼性はグッと高まります。
ほかにも、定期的に記事の更新・アップデートがされているのも信頼性アップにつながると言われています。「1ヶ月だけ毎日更新した後は月に一度の更新」ではなく、毎週1記事更新のような、定期的な運営を心がけましょう。
さらに、Googleビジネスプロフィールに登録するのもおすすめです。登録するとGoogleマップなどの検索でも表示されるようになり、信頼性を高める施策として効果があると言われています。
E-E-A-Tを意識したコンテンツ制作のポイント3選
E-E-A-Tを意識したコンテンツを制作する上で、とくに意識したいのが次に紹介する3点です。
- 読者ニーズを踏まえたコンテンツ
- オリジナルな体験・経験を盛り込む
- 記事を読めば悩みが全て解決する正確さと分かりやすさを意識
Googleが掲げる「読者ファースト」を満たすには、読者のニーズ・悩みの理解が欠かせません。
読者が検索窓に入れたキーワードに対し、どんな情報がコンテンツとしてまとまっていればニーズを満たせるのか想像し、順序立てて記事を執筆することが非常に重要です。
SEO対策の本質は、「読者の悩みを解決するコンテンツ制作」です。
検索エンジンで1位に表示される記事は、「読者の悩みが100%解決される記事」であることが求められます。読者の立場に立ったコンテンツ制作を心がけましょう。
まとめ:オリジナルな経験をもとにコンテンツ制作を進めましょう
E-A-Tに関して新たに「E」が追加されたということは、それだけ経験を重視したいというGoogle側の意向が読み取れます。
E-E-A-Tの高評価がSEO対策に直結するわけではありませんが、オリジナルな経験を盛り込んだコンテンツが、より重視される傾向にあると捉えておきましょう。
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