【実績紹介あり】BtoB向けWeb広告の成功のコツとは?種類別の特徴や効果的な運用方法を解説

BtoB企業においてもWeb広告の運用が大事です。アナログ広告だけでは限界があり、より多くにリーチできるWeb広告の運用に取り組む必要があります。
本記事では、BtoB向けのWeb広告の種類や重要性、運用ポイントなどを解説します。BtoB企業で広告運用を検討している場合は、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修者 根本 大夢 株式会社デジタルトレンズ 取締役 企業と共に事業をつくるパートナー
目次
BtoB Web広告が重要視される理由と導入するメリット
BtoB企業にとって、Web広告の重要性が増しています。
近年、企業の購買行動がオンラインにシフトしており、見込み客の発掘やリターゲティングなどにWeb広告が欠かせません。
また、AIやマシンラーニングの進化もあり、ターゲティングの精度も格段に向上しています。
BtoB企業がWeb広告を活用することで、正確なターゲティングと効果的な広告配信につながります。
その結果、効率的なリードナーチャリング(購買意欲を高めて見込み客にする)やブランディングの強化にもつなげられるのです。
BtoB Web広告で得られる3つのメリット
BtoB向けWeb広告のメリットを3点に絞って解説します。
全国規模の営業ができる
BtoB企業にとって、Web広告は全国規模での営業展開に有効な手段です。
Web広告を活用すれば、地域に関係なく効率的に見込み顧客にアプローチできます。
たとえば、東京や大阪といった大都市圏はもちろん、地方の拠点でも、Web広告を通じて営業活動を行えば、自社の商品やサービスを提供できます。また、全国規模の営業網を持つ企業は、顧客の地理的な偏りを補完し合えるため、安定した受注が見込めるでしょう。
さらに、Web広告は短期間で成果を出しやすく、ピンポイントにターゲティングできるため、BtoB企業の営業活動に有効です。広告の内容も簡単に変更できるため、顧客ニーズの変化に素早い対応が可能です。
顧客アクションの可視化と効果測定で改善を促進
Web広告は顧客からのアクションを得られる手段になります。Web広告を活用すれば、見込み客の興味関心に合わせて、効果的にアプローチできるためです。
さらに、Web広告は成果を数値で把握しやすく、効果的な施策に素早く切り替えられる点もメリットです。広告の配信状況やクリック数、コンバージョン率などを細かくモニタリングし、随時最適化することでより多くの見込み客を獲得できます。
費用対効果の高いピンポイントなターゲティング
Web広告を活用すれば、ターゲティングの精度を高めてピンポイントな営業をかけられます。
Web広告の種類によってはユーザーの検索クエリに合わせて広告を配信できるため、購買意欲の高い見込み客にダイレクトにアプローチできます。
また、ユーザーのプロフィールや行動履歴に基づいて、関心の高い層をピンポイントでターゲティングすることも可能です。
BtoB Web広告運用のポイントと成功に向けた戦略
BtoB向けWeb広告運用のポイントとして、2つの内容を解説します。それぞれのポイントを確認し、実践していきましょう。
目的とターゲティングの明確化
Web広告を活用する際に最も重要なのは、目的とターゲティングの明確化です。まずは自社の事業目標を踏まえ、Web広告を通じて何を達成したいかを明確にしましょう。
具体的には新規顧客の獲得、既存顧客の囲い込み、ブランド認知の向上などが挙げられます。
次にその目的に合わせて、ターゲットを絞り込みましょう。
BtoB市場では、企業の規模や業界、役職、興味関心など細かい属性に基づいたターゲティングが必要です。
自社のソリューションに興味を持ちそうな企業をターゲットにするなど、ピンポイントにアプローチできるターゲティングが大事です。
事業成長に向けた予算の決定
Web広告の運用にあたって、適切な予算配分が不可欠です。
予算の決定にあたっては、事業目標と広告目的から投資計画を立てましょう。
まずは自社の事業成長戦略を踏まえ、Web広告に投入する予算の総額を決めてください。そのうえで新規顧客の獲得、既存顧客の囲い込み、ブランド認知の向上など広告の目的に応じて、適切な予算配分を検討します。
たとえば、新規顧客獲得を目的とする場合は、検索広告や SNS 広告などの獲得施策に重点的に予算を割り当てるのがよいでしょう。
一方、既存顧客の囲い込みを目的とする場合は、リターゲティング広告やメールマーケティングなどの施策に予算を振り分けるのがおすすめです。予算の金額だけではなく、その配分も細かに決めてください。
BtoB Web広告の種類と特徴【検索広告・SNS広告・アフィリエイトなど】
BtoB向けWeb広告にはさまざまな種類があります。今回は6種類のWeb広告について、特徴や注意点を解説します。
リスティング広告:検索キーワードで顕在層にアプローチ
リスティング広告とは、ユーザーが検索エンジンで特定のキーワードを検索した際に検索結果ページに表示される広告です。
潜在顧客の検索意図に合わせて広告を配信できるのがメリットです。ユーザーが興味関心を示した商品やサービスに関する広告を表示できるため、クリック率や CVR (コンバージョン率)が高くなる傾向にあります。
ただし、BtoB市場は一般消費者市場に比べて規模が小さく、ターゲティングが難しいものです。キーワード選定やバナー制作、入札戦略など運用面での工夫が重要になってきます。
ディスプレイ広告:潜在層へのアプローチやブランディングに有効
ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリ上に表示される画像広告や動画広告、テキスト広告などが該当します。
ブランド認知の向上や見込み客の育成に効果的があります。視覚的な訴求力が高いため、ターゲットユーザーの関心を引きつけやすく、リピート露出によるリーチ拡大も期待できるでしょう。
ただし、ディスプレイ広告においてもターゲティングなどが重要になってきます。
リターゲティング広告:Webサイト訪問者へ再アプローチ
リターゲティング広告では、自社のWebサイトを訪れたユーザーに対して、再度広告を配信します。
ユーザーの関心や行動履歴を活用できる点がメリットです。サイト訪問履歴に基づいて、ターゲティングを絞り込むことができるため、より効果的な広告配信が期待できます。また、リピート露出によるブランド認知の向上も期待できます。
ただし、ユーザーに同じ広告を何度も配信するため、しつこさを感じさせることがあります。広告クリエイティブの工夫や配信頻度の調整など、ユーザー体験を意識した運用が大事です。
SNS広告:高いターゲティング精度と拡散力が強み
SNS広告とはX(旧Twitter)やInstagram、Facebookなどで表示できる広告です。
SNSプラットフォームの高い拡散力とターゲティング精度の高さがメリットです。年齢、性別、興味関心など、きめ細かなターゲティングができます。
その結果、潜在顧客に効果的にアプローチできるでしょう。また、SNS上での口コミなどの拡散があれば、広告効果が高まります。
注意点としては、ユーザーにとって広告と感じられないよう、自然な広告表現が求められる点です。
また、SNSの特性上、短期的な反応を得にくい傾向にあるため、長期的な視点での運用がポイントです。
アフィリエイト:ブランディングや商材の信頼性向上に貢献
アフィリエイトとは特定の媒体に自社について記事にしてもらう手法です。記事広告はブランディングが期待でき、自社の専門性や信頼性を示せる点がメリットです。潜在顧客にアピールできる場合もあるでしょう。
また、記事コンテンツとして配信されるため、ユーザーにとって自然な形で自社の商品やサービスなどのアピールが可能です。
BtoBメディアの純広告枠:特定のターゲット層へ確実にリーチ
BtoBメディアの純広告枠とは特定のWebメディアの広告枠を買い取り、一定期間にわたって広告を配信する手法です。
ターゲットユーザーに高い確率でにリーチできる点がメリットです。BtoB企業の商材に適したメディアを選択し、効果的に露出できます。入札形式の広告とは違い、費用を支払えば確実に広告を掲載できる点も魅力でしょう。
ただし、広告枠の確保や制作費用が高額になりがちです。事前に十分な効果検証が必要です。
BtoB向けWeb広告とマーケティングを最適化する方法
BtoB向けWeb広告、さらにはマーケティングを最適化する方法をご紹介します。
正しいKPI設計と戦略を立案する
広告運用では戦略が非常に重要です。
具体的にはBtoB広告の最終的なビジネスゴールを達成するための最適なKPI(中間目標)を設計する必要があります。
ただし「クリック単価を安くしよう」という単純な考え方ではいけません。
正しいKPI構造を組み立てることで、目標達成のための最適なルートを描けます。
「クリック単価が〇〇円以下で△△件の流入、◇◇件のコンバージョンがあれば、目標を達成できる」というように、具体的なKPIの設計に基づいて戦略を立ててください。
KPIツリーを作成する
KPI設計時には、KPIツリーの作成も重要です。KPIツリーとは、KGI(最終目標)を達成するために必要なKPIを樹形図にしたものです。
手順はKGIを設定後にその要素を洗い出し、定量化してロジックツリーで可視化します。
KPIツリーはKGI達成のための要素を明確にし、具体的な施策のアイデアを生み出すのに役立ちます。
BtoB向けWeb広告の改善事例 3選
事例1:【BtoB SaaS】「有効リード」の獲得効率を大幅改善し、商談化率を向上
SaaS企業の成長に不可欠なリード獲得において、商談に繋がる質の高い「有効リード」を効率的に集めた事例です。
● 当初の課題
Meta広告のCPAは安価だったものの、獲得したリードの商談化率が低く、事業成果に繋がらなかった。
広告管理画面上の最適化だけでは、有効リードの獲得に結びついていなかった。
● 実施施策
MAツールとMeta広告を連携させ、「有効リード」の獲得を最重要指標に設定。
MAツールで計測されたデータに基づき、質の高いリードを呼ぶクリエイティブやターゲティングを強化。
● 結果
一時的に広告のCPAは上昇したが、最終的な有効リードの獲得単価は50%以上抑制に成功。
無駄な広告費を削減し、事業全体のリード獲得ROIが大幅に改善された。
事例2:【BtoB イベント・セールスプロモーション・キャスティング事業】SEO対策による「安定上位表示」でリード獲得を実現
特定の地域や業種に特化した事業で、SEO対策を強化し、ニッチなキーワードでの安定的な検索上位表示とリード獲得を達成した事例です。
● 当初の課題
ニッチなキーワードで一定の検索順位はあったものの、競合やアルゴリズム変動で順位が不安定だった。
Web集客をさらに強化し、見込み顧客へのリーチを拡大する必要があった。
● 実施施策
SEO専門のパートナーと連携し、継続的なコンテンツマーケティングを実施。
既存記事のリライト、新規記事作成、適切なキーワードの選定を徹底。
CMS入稿の効率化と内部リンク構造の最適化で、サイト全体のSEO評価を向上。
● 結果
これまで圏外だったキーワード群で上位表示を獲得。
特に重要な「地域×業種」のキーワードで、「3位以内への安定表示」というKPIを達成。
オウンドメディア全体の検索流入が増加し、安定的なリード獲得に貢献した。
事例3:【BtoB 人材特化型マッチングシステム】複合的なWeb戦略でリード獲得件数伸長に貢献
ターゲット業種が限定的なBtoBビジネスにおいて、単一の広告に頼らず、複合的なWeb戦略でリード獲得数を大きく伸ばした事例です。
● 当初の課題
ターゲットが限定的だったため、リード獲得数の大幅な増加が難しい状況だった。
Facebook広告のみの配信では、リーチできる潜在顧客層に限界があった。
● 実施施策
Facebook広告に加え、ディスプレイ広告、検索広告、SEO対策を組み合わせた複合戦略を展開。
「認知」から「行動」までのカスタマージャーニーに合わせ、各フェーズに最適な広告媒体を選定・配信。
各フェーズで目標設定と最適化を継続的に実施し、リードジェネレーションの全体像を構築。
● 結果
単一媒体に依存せず、複数のWeb施策を展開した結果、リード獲得件数が大幅に増加。
Facebook広告だけではリーチできなかったターゲット企業からの問い合わせが増加。
多様なリードソースからの獲得が可能になり、事業成長に大きく貢献した。
BtoB向けWeb広告運用の効果的な方法
BtoB向けWeb広告運用を効果的に進めるための方法として、3つの内容を解説します。自社に合う方法を選んでみましょう。
Web広告運用の知見を社内に蓄積する「インハウス化」
インハウス化は広告運用に関する知見を社内に蓄積できるため、ノウハウの継承や迅速な意思決定が可能になります。また、外部代理店に支払う手数料を削減できるため、その分を広告費に回せるでしょう。
一方でインハウス化にはデメリットもあります。広告運用に精通した人材の確保や広告配信ツールの導入など、初期投資が必要です。
そのため、インハウス化を検討する際は自社の事業規模や広告予算、人材状況などを慎重に見極める必要があります。小規模なBtoB企業では、外部代理店に一部を委託するハイブリッド型がおすすめです。大規模なBtoB企業であれば、人材や予算の確保の面でインハウス化によるメリットが大きいでしょう。
専門家の知見を活用する「代理店への依頼」
代理店に依頼すると専門知識を活かした効果的な広告運用を期待できます。代理店は日々の広告運用を通じて培った知見を活かし、ターゲティングや配信の最適化を行えます。
デメリットとしては、代理店に支払う手数料が発生する点です。広告運用に関する知見が社内に蓄積されにくいため、長期的な視点で見ると自社でインハウス化を検討する必要があるでしょう。
そのため、BtoB企業がWeb広告運用を検討する際は、自社の事業規模や広告予算、人材状況などを考慮し、インハウス化とアウトソーシングのバランスを見極める必要があります。
課題解決を二人三脚で進める「伴走型コンサルティング」
伴走型コンサルティングとは、クライアントと密接に連携しながら課題解決に取り組むスタイルです。
BtoB企業がWeb広告を活用する際の課題は、適切なターゲティングや配信最適化など、専門的な知識が必要な点です。そこで伴走型コンサルタントが、クライアントの事業目標や課題を深く理解し、支援することで効果的な広告運用を期待できます。
伴走型コンサルティングのメリットは、専門家の知見を活かせる点です。コンサルタントが日々の広告運用の実績を踏まえ、最適な施策を提案してくれます。また、クライアントとコミュニケーションを密に取りながら進めるため、課題解決に向けた取り組みがスムーズです。
ただし、コンサルティング費用が発生するため、いくつかの業者を比較して、自社が納得できる業者に依頼してください。
まとめ
BtoB企業においてWeb広告の運用が大事な時代になっています。しかし、BtoC企業のWeb広告の運用と重要なポイントは変わりません。
いかに顧客のことを考えるのかはBtoB企業においても同様です。さまざまな広告の種類を利用できるので、特徴を活かして導入を検討してみましょう。
自社で適切に運用できない場合は、代理店や併走型コンサルティングを利用しましょう。専門的なノウハウやスキルをもとに、自社に適する広告運用を実現できます。
デジタルトレンズへお気軽にご相談下さい。