Web広告コンサルティングとは?メリットやデメリット、選び方なども解説

Web広告のニーズが高まり、運用している企業も増えています。しかし、自社でWeb広告の運用を手がけられない場合もあるでしょう。そんなときに相談したいのが、Web広告コンサルティング会社です。
本記事では、Web広告コンサルティングの概要や会社・サービスの選び方、利用が向いているケースなどを解説します。
Web広告を効果的に運用したい場合は、ぜひ参考にしてください。
目次
Web広告コンサルティングとは?
Web広告コンサルティングとは、企業のWeb広告の運用や戦略立案を専門家が支援するサービスです。具体的なサービス内容や費用相場などを解説します。
サービス内容
Web広告コンサルティングのサービス内容は多岐にわたります。広告の目的設定から始まり、効果的な広告配信、分析、改善提案までをサポートします。企業の課題に合わせて、最適な広告戦略を立案し実行します。
広告の運用では配信の最適化、効果測定、レポーティングなどを行います。広告の効果を分析し、ROAS(広告費に対する売上)の向上やコンバージョン率の改善などを提案する場合もあるでしょう。ターゲティングの見直しやクリエイティブの改善など、広告の改善提案も行います。
また、SNS広告やリスティング広告、動画広告など、さまざまなデジタル広告の運用支援まで担当する業者も存在します。
費用相場
Web広告コンサルティングを受ける際の費用相場と依頼内容を表にしました。
費用相場
依頼内容
月額5万円〜10万円
広告配信の最適化
レポーティング
月額10万円〜30万円
広告配信の最適化
レポーティング
広告の目的設定
ターゲティングの見直し
クリエイティブの改善
効果分析
月額30万円〜100万円
広告配信の最適化
レポーティング
広告の目的設定
ターゲティングの見直し
クリエイティブの改善
効果分析
広告戦略の立案
Web広告以外のマーケティング施策の提案
上表の費用相場と対になる依頼内容は、あくまでも目安であり、実際のサポート内容は業者に問い合わせて確認しましょう。
広告代理店との違い
Web広告コンサルティング会社と広告代理店の主な違いは最終的な目的や目標です。Web広告コンサルティング会社は、現在、運用中の広告のサポートなどを通して、依頼者の抱えている課題の解決が目的です。
一方、広告代理店は依頼者が最適な広告出稿(広告の制作も含む)を行えるようにサポートするのが目的です。
ただし、近年では、両者の特徴をカバーする業者も増えてきており、広告代理店がコンサルティング業務を手がけたり、コンサルティング会社が広告配信業務を担当したり、垣根が低くなってきています。
Web広告コンサルティングを受けるメリット
Web広告コンサルティングを受けるメリットは多岐にわたります。今回は5点に絞ってメリットを解説していきます。
自社で人材を確保する必要がない
Web広告コンサルティングを活用すると、自社で専門的な人材を確保する必要がありません。Web広告の運用には、専門的なノウハウや最新の知識が不可欠で、自社で人材を採用するには、多大な時間とコストがかかります。
一方でコンサルティング会社を活用すれば、Web広告の専門家が即座に課題解決に取り組んでくれるわけです。費用面の課題がクリアできれば、心強い味方になってくれます。
短期間で成果を目指せる
Web広告のコンサルティングを受けると、短期間で成果を上げられます。なぜなら、専門家のサポートにより、PDCAサイクルを素早く回せるからです。
また、コンサルタントは最新のトレンドを把握しているため、その時々に応じた施策を提案してくれます。自社で試行錯誤する必要がなく、短期間で効果的な広告運用を実現できます。
ただし、コンサルティング会社によって、得意とする広告の種類や業界があります。自社の業種に合う依頼会社を選びましょう。そうすることで、より短期間で成果を出しやすくなります。
業務効率化につながる
Web広告コンサルティング会社に広告運用を任せると、自社で担当する必要がないため、本業や重要な業務に注力できます。
たとえば、製品開発や顧客対応、新規事業の立ち上げなど、自社にとって重要な業務に時間を使えるようになります。広告運用の煩雑な作業から解放されることで、経営資源を有効活用できるわけです。
インハウス支援も受けられる
Web広告コンサルティングを受けると、業者によってはインハウス支援もしてくれます。Web広告運用に関して支援を受けるなかで、ノウハウの提供や人材育成も依頼できればインハウス化に近づきます。
将来的にインハウス化できれば依頼費用などのコストも削減でき、多くの利益を残せるでしょう。
自社にノウハウが蓄積される
Web広告コンサルティングを受けると自社にノウハウが蓄積されていきます。コンサルティング会社の専門家から、適切なキーワード選定やターゲティング設定など、Web広告の効果的な運用方法を学ぶことができます。
コンサルタントの指導を受けることで、自社の広告担当者が実践的な経験を積むことも可能です。
また、コンサルティング会社は、広告運用に関する知識は強いが自社製品(広告を出す商材)についてはあまり知らないケースがあります。
そのため、広告運用の基礎的な知識をつけたうえで、自社製品にかかわるとコンサルティング会社では思いつかないようなアイディアが生み出されることが考えられます。
Web広告コンサルティングを受けるデメリット
Web広告コンサルティングを受けるにあたって、デメリットも確認しておきましょう。
確実に成果を得られるとは限らない
Web広告コンサルティング会社のサポートを受けても、期待通りの成果が得られるとは限りません。広告の効果は市場環境やターゲットユーザーの反応など、さまざまな要因に左右されます。
そのため、Web広告コンサルティングを活用する際は、短期的な成果だけでなく、長期的な視点で効果を見守る必要があります。提案を丁寧に検証し、必要に応じて柔軟に修正していくことが重要です。
スピーディーなやり取りがしづらい
Web広告コンサルティング会社とのやり取りは、電話やメールで行なうことが基本になります。そのため、自社内とは違い、迅速な対応を望めないケースがあります。対面でのコミュニケーションが少なくなれば、意思疎通が難しいこともあるでしょう。
たとえば、広告運用の変更や修正を依頼しても、コンサルタントとの連絡調整に時間がかかり、素早い対応ができないことがあります。また、要望の確認や提案内容の詳細化など、双方向のやり取りに時間がかかることもあるでしょう。
スムーズなやり取りができるように、コンサルティング会社の選定を行う際に、コミュニケーション方法がどのように工夫されているのか確認しておきましょう。
Web広告コンサルティング会社やサービスの選び方
自社に合うWeb広告コンサルティング会社やサービスを選ぶために、5つのポイントを解説します。着実に実践して、自社に適するコンサルティング会社を選びましょう。
過去の実績があるか
まずは過去の実績を確認しましょう。実績豊富なコンサルティング会社を選ぶことで、知見と実践力を活かしたサービスを受けられます。過去に手掛けた案件の成果やクライアントの満足度などを確認して、会社の実力を判断しましょう。
長年の実績から培った広告プラットフォームの活用ノウハウやデータ分析力なども比較してみてください。
提案内容の質が高いか
Web広告コンサルティング会社から受ける提案内容の質にもこだわりましょう。提案内容の質が高い会社を選ぶと、自社の課題に対策できる最適な施策を実行できます。そのために具体的な改善提案や効果的なキャンペーン立案など、提案内容を確認する必要があります。
たとえば、Web広告の運用改善提案では、データ分析に基づいた具体的な施策が示されていると信頼できるでしょう。また、広告クリエイティブの最適化やターゲティングの絞り込みなど、専門的な知見が反映された提案であれば、より効果的な広告運用が期待できます。
さらに、提案内容の実現可能性や導入後の効果検証の方法なども確認しましょう。単なる理想論ではなく、実践的で実現可能な提案であることが重要です。
サービス内容と費用のバランスが適切か
受けられるサービス内容と費用のバランスも大事なポイントです。一概には言い切れませんが、大手コンサル会社は費用が高めですが相応のサービスを受けられます。一方、中小のコンサル会社は手ごろな費用であるものの、受けられるサービスが限られるケースもあるでしょう。
自社の課題解決に向けて必要なサービス内容を精査し、それに見合った適正な費用水準を検討してください。「費用が安い業者に依頼する」「高いから依頼できない」など安易に選択するのではなく、サービス内容とのバランスを見極めましょう。
担当者がスピーディーに対応してくれるか
担当者の対応スピードにも着目しましょう。広告運用の成功には、迅速な対応が不可欠です。自社からの問い合わせや修正依頼に対し、担当者がすぐに対応してくれるかどうかは、広告運用の効果で大きな差が生まれます。
「担当者が電話に出てくれない」「メールの返信が遅い」といった状況では、広告運用の機会損失につながってしまいます。
そのため、Web広告コンサルティング会社を選ぶ際は、過去の実績や口コミなどから会社の評判を確認してみたり、実際に問い合わせてみて、連絡頻度や、依頼から対応するまでの目安時間など、対応力を事前に確認してみてください。
また、可能ならば担当者の業務量も確認しましょう。担当者が多くの広告主を抱えていると、スピーディーな対応が難しいでしょう。適切な業務量で迅速な対応ができるかどうかを見極めてください。
クリエイティブの制作から分析まで対応してくれるか
依頼内容にクリエイティブの制作や分析を含められるかも確認してください。広告の成功には、クリエイティブの質が大きな影響を及ぼします。
過去の実績やポートフォリオからクリエイティブの質や分析力を事前に把握しておくといいでしょう。また、クリエイティブ制作と広告運用の連携が取りやすい会社を選ぶことで、より効果的な広告施策を立案できるでしょう。
Web広告コンサルティングの依頼手順
Web広告コンサルティングの依頼手順を3つのステップで解説します。大まかな流れを確認して依頼しましょう。
業者選定と相談
まずは業者選定と相談です。先述した内容をもとに、自社に合うWeb広告コンサルティング会社をいくつかピックアップしてください。
その後、各社に問い合わせて、自社の現状を相談しましょう。見積書や提案書を作成してもらい、金額とサービス内容を比較して依頼先を決めてください。
現状分析
現状分析では、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールなどのツールで管理画面を共有しましょう。そして、競合やターゲット層などの分析、目標設計をしていきます。業者から具体的なアドバイスをもらってKPIの設定も忘れずに行ないましょう。
戦略立案と実行
最後に現状分析を踏まえて効果的な施策を立案します。クリエイティブの制作から広告運用、効果測定まで、どのように対応してくれるかも確認してください。
そして、立案した施策を迅速に実行に移し、その効果を確認しながら必要に応じて改善を重ねていきます。
Web広告コンサルティングが向いているケース
Web広告コンサルティング会社への依頼が向いているケースを紹介します。依頼を迷っている場合は、決断する際の参考にしてください。
自社にWeb広告のノウハウがない場合
自社にWeb広告に関する知識やノウハウがないと、広告を運用するのは難しいでしょう。ノウハウがない状態で、さまざまな工程を適切に進めるのは難易度が高く失敗するケースもあります。
そのため、ノウハウがない場合は、Web広告コンサルティング会社への依頼を検討してください。自社の課題に合わせたサービスを提供してくれるため、効果が期待できます。
運用コストを抑えたい場合
運用コストを抑えたい場合もWeb広告コンサルティング会社への依頼がおすすめです。専門的な知識が必要なWeb広告の運用をコンサルティング会社に任せると、効率的かつ効果的な広告運用が期待できるからです。
自社で運用する場合は、人材の確保や環境整備など必要なコストが膨れ上がるケースもあるでしょう。結果的に運用に失敗すれば、投じた費用の回収が遅れてしまいます。
そこで、Web広告コンサルティング会社に依頼して効率的に運用していけば、費用対効果も見込めるわけです。
自社でリソースが割けない場合
自社でリソースを割けない場合もWeb広告コンサルティング会社に依頼しましょう。リソースが足りない状態で運用すれば、広告関連以外の重要な業務に悪影響を及ぼす可能性があります。
リソースが足りない状況で無理な運用をせずに、専門家へ任せることが効果的なWeb広告の運用につながります。ノウハウが蓄積してリソースを割けるようになったら自社での運用を検討しましょう。
まとめ
Web広告のコンサルティングは、Web広告に関してさまざまな視点からサポートしてくれるサービスです。依頼できる業者は豊富にありますが、自社に合うかどうかを見極めなければなりません。
本記事ではWebコンサルティング会社の選び方を紹介しましたので、参考にしながら選定してみましょう。自社のWeb広告運用について現状を振り返り、外部のコンサルティングを利用するか検討してください。
デジタルトレンズへお気軽にご相談下さい。