動画広告の種類を徹底解説!主要メディアと選び方のポイントとは

更新日:

投稿日:2023.07.20

動画広告の種類を徹底解説!主要メディアと選び方のポイントとは

動画広告は現代の広告手法の中でも非常に効果的な手段のひとつです。

企業が商品やサービスを宣伝するために使用される広告形態であり、市場規模は年々拡大しています。今後も動画広告の市場はさらなる成長が見込まれており「動画広告を始めたい」と考えている企業も多いのではないでしょうか。

本記事では、動画広告の種類や選び方のポイントについて解説します。

動画広告とは?市場規模は年々拡大中

動画広告は、動画のクリエイティブを用いて商品やサービスを宣伝する広告形態のひとつです。テレビCMなども動画広告の一部ですが、一般的にはインターネット上で配信される動画広告を指します。

画像引用:総務省「令和4年版情報通信白書

現在の広告市場では、動画広告も含めインターネット広告が重要視されています。総務省が公表したデータによると、2021年度ではマスコミ4媒体の広告をインターネット広告が上回る結果でした。

画像引用:サイバーエージェント「2022年国内動画広告の市場調査を実施

なかでも動画広告は年々市場規模を拡大しており、2026年には1兆2,451億円に達すると予想されています。動画広告種類別では、2023年度ではインストリーム広告とインフィード広告が約9割を占めています。

動画広告は視覚的な魅力や情報伝達力により、企業がターゲットオーディエンスに訴求しやすいメディアとして今後も注目を集めるでしょう。

企業が動画広告を採用する背景

画像引用:Google「月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態

近年、動画配信プラットフォームの普及やスマートフォンの利用増加により、多くのユーザーがインターネット上で動画を視聴しています。

動画広告は企業がマーケティング施策を考える上で欠かせない要素のひとつであり、ビジネスの成果を最大化するために積極的に採用しています。

さらに、動画広告はSNSでのシェアやコメントなどのインタラクションが生まれやすいメディアです。ユーザーが広告を共有したりコメントを残したりすることで、広告の拡散やバイラル効果を見込めます。

動画広告の種類

動画広告の種類は、大きく分けて以下の2つです。

インストリーム広告

インストリーム広告は、テレビCMのインターネット版とも言える動画広告です。YouTubeなどの動画サイトで、動画コンテンツと同じ画面上で配信できます。静止画のバナー広告と比較し、視聴者に商品やサービスの魅力を効果的に伝えられます。

インストリーム広告が配信されるタイミングは、以下の3つです。

種類 特徴
プレロール広告 動画広告の主流

動画コンテンツの再生前に広告が流れる

好感度及び認知力アップ・購買意欲を高める施策として有効

ミッドロール広告 視聴している途中で広告が流れる

離脱率が低い

最後まで広告を見てもらいたい時に有効

ポストロール広告 動画の再生後に広告が流れる

ユーザーの行動喚起を促しやすい

CVR改善に有効

他にも、動画の視聴時間によってTrueViewインストリーム広告とバンパー広告があります。

短い広告で効果的なインパクトを与えたい場合は、バンパー広告がおすすめです。一方、TrueView広告は視聴者に15秒間の動画視聴を強いるため、不快感を与えてしまいがちです。しかし、クリエイティブな内容にすることで、しっかりと広告を覚えてもらえるメリットがあります。

アウトストリーム広告

アウトストリーム広告は、アプリのフィードやWebサイトのバナーに配信する動く広告です。インストリーム広告が動画コンテンツと同じ画面で表示されるのに対して、アウトストリーム広告は、動画コンテンツとは独立した場所で表示されます。

広告枠があれば動画広告を配信できるため、配信先が限定されないのが特徴です。特にスマートフォンの普及により、SNSやアプリの利用者が増えているため、多くのユーザーにリーチできるでしょう。

アウトストリーム広告が配信されるタイミングは、以下の5つです。

種類 特徴
インバナー広告 従来のバナー広告枠に表示される動画広告

動画がコンテンツの視聴有無に関わらず自動的に流れる

画像だけのバナー広告よりも多くのことを訴求できる

インリード広告 コンテンツをスクロールしたときにメインコンテンツ内に表示されるインフィード広告の動画版

視認性が高い

スクロールしなければ気づいてもらえない

オーバーレイ広告 画面の上部から動画広告が現れる

視認性が高い

作業の邪魔になるため視聴者のストレスになりやすい

インスクロール広告 コンテンツをスクロールしたときにメインコンテンツ外に表示されるインフィード広告の動画版

スクロールしなければ気づいてもらえない

インタースティシャル広告 全画面表示されるタイプの動画広告

ページ遷移時に強制的に表示されるため閲覧してもらいやすい

動画広告8つの代表的なメディアと選び方のポイント

動画広告はYouTubeやTikTokなど、さまざまなメディアで広告を展開することが可能です。

ここでは、動画広告の代表的なメディア8つと選び方のポイントについて解説します。出稿できる動画広告の種類や特徴などを考慮し、自社に適したメディアを選びましょう。

出稿できる動画広告の種類 特徴
YouTube インストリーム広告(スキップ可否)

インフィード動画広告

バンパー広告

アウトストリーム広告

マストヘッド広告

動画共有サイト

世界の月間アクティブユーザー数約25億6,200万人以上(2022年1月時点)

TikTok 起動画面広告

TopView

インフィード広告

ショート動画

10~20代を中心に若年層に人気がある

世界の月間アクティブユーザー数約10億以上(2022年1月時点)

LINE Smart Channel

LINE NEWS

タイムライン

ウォレット

LINEマンガ

LINE BLOG

LINEポイント

LINEショッピング

LINEチラシ

LINEクーポン

LINE広告ネットワーク

高い普及率を誇るメッセージアプリ

広範なユーザーセグメントにリーチが可能

日本の月間アクティブユーザー数約9,800万人以上(2023年3月末時点)

Facebook インストリーム広告フィード広告

ストーリーズ広告

その他 (プレミアム動画、プレイアブル動画)

40~50代の中堅層のビジネスパーソン

BtoBのなかでも個人事業主にリーチしやすい

世界の月間アクティブユーザー数約29億9,000万人以上(2023年3月時点)

Twitter プロモビデオ広告

プレロール広告

スポンサーシップビデオ広告

ビデオカンバーセーショナル広告

ビデオアプリカード広告

プロモライブビデオ広告

リアルタイム性が高い

リツイート、ハッシュタグなどにより拡散が期待できる

世界の月間アクティブユーザー数約4億3,600万人以上(2022年1月時点)

Instagram フィード広告

ストーリーズ広告

ディスカバリー広告

フィード広告

ストーリーズ広告

ディスカバリー広告

Google動画広告

(GDN)

ディスプレイ広告 Googleの広告ネットワークを利用した広告配信
Yahoo!動画広告

(YDA)

ディスプレイ広告 Yahoo!の広告ネットワークを利用した広告配信

動画広告媒体を選ぶ際のポイント

動画広告を展開する媒体を選ぶ際は、媒体のアクティブユーザー数やユーザーの属性と自社のターゲットオーディエンスが一致しているか確認しましょう。ターゲットオーディエンスに適した広告を届けることで、より効果的な結果が得られます。

また、媒体によって広告フォーマットや表示ルールは異なります。動画広告の形式や再生位置、広告の長さなどを把握し、自社に適した媒体を選びましょう。

動画広告の3つの課金形態

動画広告の課金形態は、以下の3つです。

CPV課金

CPV課金は「Cost Per View」の略で視聴型課金を意味し、ユーザーが広告を視聴した回数に応じて費用が発生します。

CPVの計算方法は、広告視聴回数を広告費で割ることで算出できます。たとえば30,000円の動画広告を出稿し、6,000回再生された場合のCPVは5円です。

30,000円(広告出稿コスト) / 6,000回(再生回数) = 5円(CPV)

CPM課金

CPM課金は「Cost Per Mille」の略でインプレッション型課金を意味し、広告が表示された回数に応じて費用が発生します。Cost Per MilleのMilleは1,000回を意味し、1,000回動画広告が表示されたときに広告掲載費用が課金される形式です。

CPMの計算方法は、広告費を広告の表示回数で割ることで算出できます。たとえば30,000円の動画広告を出稿し、6,000回表示された場合のCPMは5,000円です。

30,000円(広告出稿コスト) / 6,000回(広告の表示回数) × 1,000 = 5,000円(CPM)

CPC課金

CPC課金は「Cost Per Click」の略でクリック型課金を意味し、ユーザーが実際に広告をクリックした回数に応じて費用が発生します。

CPCの計算方法は、広告費をクリック数で割ることで算出できます。たとえば30,000円の動画広告を出稿し、6,000回クリックされた場合のCPCは5円です。

30,000円(広告出稿コスト) / 6,000回(クリック数) = 5円(CPC)

課金形態について詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

動画広告で成果を出すために気をつけたい3つのこと

動画広告で成果を出すために気をつけたいことは、大きく分けて以下の3つです。

1.目的を明確にする

動画広告を制作する際は「なぜ動画広告を制作するのか」など目的を明確にする必要があります。

自社の商品やサービスに関心を持ってもらうため

自社サイトに誘導するため

自社のブランド認知力を高めるため

目的に応じてターゲットや配信方法、掲載先を適切に選定することも重要です。

2.伝え方を考える

動画広告では、商品やサービスをいかに分かりやすくユーザーへ伝えるのか考えます。

伝えたいメッセージや特徴を強調できる訴求方法を検討しましょう。また、ユーザーの視聴環境を意識する必要があります。たとえば、Twitterなどは音声なしで再生されやすい傾向にあります。このとき、音声なしで伝わる映像やテキストを活用するなど、効果的な伝え方を考えることが重要です。

3.動画広告だけに頼らない

動画市場は年々拡大し、多くのユーザーが動画を閲覧しています。自社PRに効果的な動画広告ですが、動画広告から購買につなげるには動画広告を取り巻く戦略やターゲット層に対するアプローチなどを考慮した総合的な企画が必要です。

動画広告単体だけでなく、複数のWebマーケティング施策を組み合わせることで効果を最大化できます。たとえば、動画広告の配信後にリマーケティング広告を展開したり、SNSやコンテンツマーケティングと連携してブランド認知を高めることが有効です。

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まとめ:動画広告は複数のWebマーケティング施策が重要

動画広告は企業にとって大きな可能性を秘めた広告手法です。

動画広告は多様な種類があり、自社で制作する「インハウス」と外部に委託する「外部委託」があります。インハウスは発注コストを下げたい企業やノウハウを蓄積したい企業に適しています。一方、外部委託は成果を上げたい企業や動画マーケティングの知識が不足している企業、自社リソースが不足している企業におすすめです。

しかし、動画制作は動画自体の尺の何倍もの時間を要します。また制作がゴールではなく、結果を残すことがゴールであり、動画広告の成果を効率的に上げるためには、複数のWebマーケティング施策を組み合わせることが重要です。

デジタルトレンズでは「運用×制作×解析」の実績をもとに、包括的なWeb戦略で動画広告の成果を最大化します。

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記事監修者の紹介

株式会社デジタルトレンズ 代表

姫野 慎太郎

京都大学経済学部卒業後、東証グロース上場企業である株式会社イトクロに新卒入社。

イトクロではメディア事業に従事し、海外拠点の立ち上げにも貢献。
2012年に退職後、株式会社デジタルトレンズを創業。

Web広告代理店事業からSEO対策、
Webメディア事業まで、幅広くWebマーケティング事業を展開。

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